パレード
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目が覚めると、外が何やら騒がしい事に気づいた。窓から外を覗いて見ると街の人達が忙しく動きながら飾り付けをしていた。俺は下に降りるとまだ誰も起きてはいなかった。宿の人に何があるのか聞いてみた。
「おはようございます。今日何かあるんですか?」
「おはようございます。今日はね、勇者様と第一皇女様が顔を見せてくれるパレードが開かれるんだ。それがいきなりの、情報だったからね。みんな、慌てて飾り付けをしているんだよ」
「なるほど。教えてくれてありがとうございます」
俺は、そのまま朝ごはんを、食べているとフィーリア達が降りてきた。
「・・・これはなんの騒ぎ?」
「勇者と第一皇女様のパレードがあるんだって」
「・・・見に行く?」
「行こうと思ってる。久々に顔を見てみたいからな」
「・・・そう。なら、ついていく」
全員で、パレードを見る事になり1番いいところで見れるようにと朝ごはんを食べ終わったら宿を出た。出る際に、どこを通るのか宿の人に聞くとアーチ状に飾り付けがなっている所を通ると教えてもらった。
少し高くなっている場所を見つけたのでそこで見る事になった。パレードが始まるまで時間があるので、何して時間を潰そうかと思ってるとベヒモスが近くに寄ってきていきなりパンチを放ってきた。
「うわっ!いきなり何する!」
簡単に避けれたので本気ではなかったと思うが、当たったらまあまあ痛いレベルではあった。
「なんやかんやあって、有耶無耶になっていたがギルド内で我の事を見てバカにしたのを忘れたわけではないだろうな」
「あっ」
俺は、ベヒモスの言葉で思い出した。
「今あっ!って言ったな!忘れておっただろう!」
「しょうがないだろう!色々な事があったんだから!それに、あの時子供の見た目のお前には誰も目を向けていなかったぞ?」
「うるさい!好きでこんな姿でいるわけではないわ!我の本当の姿は大人の魅力の詰まった姿なんだぞ!あの時、お前らにつけられた傷とお前に足に穴を開けられた所為で人化する時に使うエネルギーを治すのに使ってしまったからこんな小さい姿になってしまったんだ!だから、近いうちに絶対大人の姿になってお前を悩殺してやるからな!」
この子供の姿になったのは、俺達が原因らしかった。ベヒモスは、見た目は美少女なのでこのまま大人になったら美人になると簡単に予想できる為悩殺される可能性は大いにある。なので、このまま子供の姿でいる事を願いつつ見てみたい気持ちもあるので素直に言葉にした。
「楽しみに待ってるよ」
そう言うと、ベヒモスは顔を赤くし後ろを向いてしまった。またバカにされたと思って怒ってしまったのかと思って謝った。後が怖いので。
「ごめん。馬鹿にしたわけではないよ。素直に楽しみだって言ったんだよ」
すると、ベヒモスは振り向かず
「分かったから!その口を閉じろ!」
「いや、でも怒らせたらならしっかり伝えとかないと」
「怒ってないから!ちゃんと伝わってるから!」
そんな俺達の会話を聞いていた他の4人はため息をついていた。
それから、他愛もない会話をしていたらいきなり歓声が聞こえてきたそっちの方を見たら上のない馬車に乗って勇者と第一皇女がやって来ていた。
俺は久々に皇達の元気そうな顔を見れて満足した。それに、雰囲気で強くなっている事が分かり少し嬉しかったし安心した。怠けず、頑張っているんだなと。
「戻るか」
「・・・もういいの?」
「あぁ、元気そうな顔が久々に見れたからな満足したよ」
「・・・ショウタがそれでいいならいいけど」
俺たちはその場を離れ、ギルドに何か依頼がないか見に行った。
皇視点
「?!」
私は、何かを感じ少し高くなっている方を向いた。
「どうしたの?梨華」
「今向こうに立花くんがいた気がして」
そう言うと、玲奈ちゃんも私が向いていた方向を見た。
「誰もいないね」
「うん。でも確かに何か感じたんだよね」
「そっか、まぁここは魔法とかある異世界だしそういう直感は案外あてになるかもね」
「うん!きっといたんだよ!必ず見つけ出すからね立花くん」
私は、馬車の上で手を振りながら決意した。
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