帝国に勇者
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冒険者の街ローレンに来た時より、パーティーの人数が増え3人だったのが一気に6人まで増えた。ノート、アリサさん、そしてベヒモスだ。ベヒモスに関しては、どうしてついてきているのか分からないがなし崩し的にパーティーに加入している。まぁ、色々と助かっているのでいいのだが。
帝国には、歩きで大体1週間かかるらしくその間各自できる特訓をしながら向かった。
「アリサさん。帝国ってどういう国なんですか?全く知らなくて」
「そうね。良くも悪くも実力社会ってところかな」
「良くも悪くも?」
「そう、帝国にも国っていうのだから王様とその下に貴族がいるんだけどそれは色々な実力を総合評価されて決められているの。公爵家だったとしても貴族にたりえない実力だった場合平民に落とされたりする事もある。まぁ、これは分かりやすい例えで実際はそんな事にはならないんだけどね」
「そうなんですか?」
「えぇ、上の立場の人ほど色々といい血を受け継いでいるし努力するからね。それに平民でも、しっかり評価されるから頑張れば貴族に上がれる。だから、帝国は強い。帝国は兵士以外にも戦える人材が揃ってる」
アリサさんの話を聞いて、帝国は戦闘狂の集まりなのではと疑問に思った。
「まぁ、力だけじゃなくて智の力でも上にいる人はいるよ」
俺の思ってる事が分かったのか、アリサさんはそう捕捉してきた。
「何で考えている事が分かったんです?」
「立花くんは、分かりやすく顔に出てるからね。隠し事は一発でバレるから気をつけなよ。特にフィーリアちゃんは、鋭いよ」
「知っていますよ。忠告ありがとうございます、そんな状況が来ない事を祈ってますよ」
「ふふっ君の場合、意味がなさそうだけどね」
そんな事はないと思いたいが、これまでの事を思い返してみるとなんだかんだ色々な問題に関わりあっているなと思い何も反論できなかった。
そんな雑談をしつつ、俺達は帝国の城壁が見える所までやってきた。
「なんかあっという間に着いた感じがするな」
「・・・早く休みたい」
「フィーリアさんはもう少し体力をつけましょう」
「高いね〜あの壁」
「どの国よりも、高い壁らしくわよ」
「あんな壁より我の方が大きいのだ」
みんなが、いろんな意見をいいベヒモスが謎の対抗心を燃やしていたがスルーし帝国に向かった。さらに近づくと人の長い列ができており商人ぽい人や冒険者など様々な人が沢山並んでいた。
「アリサさん。帝国って毎回こんなに並んでいるんですか?」
「いや、これは多すぎるわ。きっと帝国で何かがあるんでしょうけど」
「そうなんですね。ちょっと聞いてみますか」
俺達の前にいた馬車を引いた商人に話しかけてみた。
「あのすみません」
「ん?なんですか?」
「どうしてこんなに並んでいる人が多いんですか?」
「おや、見たところ冒険者の様ですが依頼か何かですか?」
「まぁ、そんなところです」
「でしたら、ちょうどいいタイミングでしたね」
「?」
「今、異世界から来た勇者様方とお姫様が帝国に来ているみたいなんですよ」
「えっ!」
「なので、一目見ようとこんなにも沢山の人が集まっているんです」
「な、なるほどありがとうございます」
「お互い一目見れるといいですね」
話が終わり、みんなの元に帰るとニヤニヤしながらフィーリアとアリサさん、ベヒモスが見てきた。
「・・・目の前にその勇者がいるって知ったらどんな表情するんだろう」
「あの商人ひっくり返るでしょうね」
「見てみたいのう」
完全に面白がっていた。逆にルシフェルやノートは
「大丈夫ですか?」
「会いにいきます?」
俺の事を、心配してくれていた。
「大丈夫だよ。会えたら会いたい奴はいるが向こうはVIP待遇だからな、会える可能性はないだろう。一目見れたらそれでいいよ」
完全にこれは偶然で、今回もまた波乱の予感がしつつ無事に帝国に入る事ができた。
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