ノートとデート
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次は、ルシフェルとです。
色々と落ち着いた後、フィーリアと約束した3人とのデートをする事になった。話し合って最初はノートからになったそうで明日の朝、広場で待ち合わせになった。正直女の子と2人っきりで出掛けた事が一回もない俺は前日の夜、つまり今緊張で寝れないでいた。でも、寝坊でもして遅刻をしたら、洒落にならないと思い目を瞑り羊の数を数えていたらいつのまにか寝ていた。
朝になり、何とか起きる事ができた。目が覚めると着替えをして待たせては悪いと思い早めに宿を出ようとしたら同じ事を考えていたのかノートとバッタリ会った。お互いポカンとした後、笑い合った。
「どうやら、同じ事を考えてたみたいですね」
「そうみたいだな」
「行きますか」
そう言ってノートは、俺の手をとり宿を出た。ちなみに今回の3人とのデートは完全に向こう任せになっている。異世界から来た奴より、まだこの世界の事が分かるからだ。
「そ、そうだノート。その服」
普段、言い慣れない事を言おうとして言葉に詰まるが
「その服似合っているよ」
しっかりと、言葉にして伝える事ができた。褒められたノートは、頬を赤く染め嬉しそうに笑った。
「ありがとうございます!」
ちなみに、服装は薄い青色のワンピースで清楚感が出ていてノートによく似合っていた。
ノートが、まず最初に連れて行ってくれたのは劇場だった。演目は王道のお姫様を王子様が悪い奴から助け出すというものだった。異世界の劇は凄かった。魔法というものがあるから演出も凄かった。劇にドラゴンが出てきて炎を出した時に本当に本物の炎が出た時は興奮してしまった。ノートは、そんな俺を横で嬉しそうに見ていた事に俺は気づかなかった。
劇場を出ると、
「いや〜面白かったな!特にあの炎!向こうじゃあそこまで迫力のあるものは見れないよ!」
「楽しんでもらえてよかったです。この世界の事を楽しんでほしくて今日は色々と連れて行くので楽しみましょう!」
「おっ!それは楽しみだな、頼む!」
昨日の緊張していた事が、嘘の様に楽しめていた。
「では、次の場所に向かいましょう!」
そして、次に向かったのは露天の店が沢山並んでいる場所だった。
「いい時間ですし、お昼ご飯を食べながら色々とお店を見ましょう」
そう言われると、お腹が空いてきて歩いているといい匂いのする串焼き屋を発見しそこでお昼を買って食べる事になった。
「おじさん、串焼き2つ。ちょうだい!」
「おっえらい別嬪さんじゃねぇか。隣の彼氏は羨ましいね〜」
「か、彼氏だなんて」
屋台のおじさんに、カップルと勘違いされ満更でもなさそうな顔をしていたので全く否定できていなかった。
「そんな2人にはもう一本サービスだ!」
おじさんはそう言って、もう一つくれた。
串焼きの味は、自家製のタレを使っているらしくとても美味しかった。お腹を満たしたら色々な店を見て回った。街の中を、こんなにゆっくりと見て回った事がこっちにきてから一度もなかったので全てが新鮮だった。ノートの方を見ると、視線がある店の方を見ているのに気がついた。その店は、アクセサリーの店で色々な物が売っていた。
「次は、あの店を見に行こうか」
俺は、ノートを連れて店の前にくると
「どれか好きな物買ってあげるよ。今日楽しませてくれたお礼として」
「いやいや!悪いですよ。それに、私にこういうのは似合わないですから」
「そんな事ないと思うが」
「そんな事あるんです!さぁ、行きますよ!」
ノートは、店を離れて行ってしまったが、俺はしっかりと見ていた。ノートの視線が一つの物に向かっていたのを。
「すみません。これ下さい」
俺は、それの他に後2つ買ってノートの後を追っかけた。
時間もいいぐらいになり、ノートは最後に行きたい場所があると目的地を目指して歩き始めた。
たどり着いた場所は、一つの公園だった。ノートは、そのまま公園に入っていくと丘の上の木の下に行き座った。俺も横に座ろうとすると
「ショウタさんは、寝転がって下さい」
「えっ?」
「私の足を枕にして、最後はゆっくりしましょう」
ノートは、自分の足をポンポンと叩いてそう言った。
「いや、それは少しというかだいぶ恥ずかしい」
俺が、渋っているといきなりノートに手を引かれ抵抗する間も無く強制的に膝枕状態にされた。
「どうですか?」
「あ〜と、最高です」
絶妙な柔らかさと、ノートから香るいい匂いで俺はうとうとしてトドメにノートが頭を撫でてきて心地よさで俺は完全に寝てしまった。
目を開けると、ノートが年下とは思えない柔らかな笑顔で俺の顔を見ていた。
「え〜と、どれくらい寝てた?」
「5分くらいですよ」
「すまん、寝るつもりはなかったんだが重くなかった?」
「いえ、全然」
「それなら、良かったんだけど」
俺は恥ずかしさから、起き上がり昼間に買った物をノートに渡した。
「これって、昼間の」
「そう、一つだけ見ていた物があったから。いらなかったら捨てても」
「いらなくなんてないです!大切にします。ありがとうございます!」
ノートは、笑顔でお礼を言った。
「あっでも、帰りに2人の分も買っていきましょう」
ノートの優しさが、分かる言葉だった。
「やっぱり優しいなノートは。そういうと思って2人のは買っといたよ。ベヒモスには、食べ物でも買って帰ればいいだろう」
「ふふっそうですね。あの、これ・・・」
ノートは、プレゼントした花の形のネックレスを付けて欲しそうにしていたので、俺はネックレスを受け取りつけてあげた。
「ありがとうございます!じゃあ、帰りますか!」
前を歩いていて振り返ってそう言ったノートの、笑顔も共にネックレスが輝いた様に見えた。
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