前哨戦
アクセスありがとうございます!
「フィーリアが一発撃った後、ノートと俺は一緒に前線に出る。いけるか?」
「いけます!」
「よし、そしてルシフェルは中衛でフィーリアやノートのカバー兼攻撃だ。1番大変だが頼む」
「お任せください」
「フィーリアは、でかいの一発たのむ」
「・・・分かった」
それぞれに、簡単な指示をした後、フィーリアは魔法の発動の準備に入った。
フィーリアは、基本的に詠唱はしない。しなくても、発動ができるからだ。しかし、今回は詠唱をした。相当短くなっていると思うが。しかし、本来しない詠唱をした、それだけ大規模な魔法を使ったのだろう。
「・・・燃やせその罪を、照らせその姿を、原初の炎は今大地に降り立ち大地の穢れを焼き払う原初の炎!」
魔法は、発動された。
その日の事は、誰も忘れる事はないだろう。これからの歴史にもこう書かれるはずだ。
《その日、太陽は2つ存在した》と
沈みゆく太陽の代わりをするかのようにもう一つの太陽は辺りを、昼間のような明るく照らした。
魔物達の、中心らへんで現れた太陽はその熱で炎で魔物達をこの世から消した。文字通り消えているのだ。何も残す事なく大地を浄化するかのように魔物達を消していった。
時間にしたら、10秒も経っていないと思うが、体感時間はもっと長く感じた。
ある程度、魔物を消したら太陽は小さくなり消えていった。
いきなりの出来事に、人間も魔物も両方動きを止めていた。辺りは静けさに包まれていた。
「はぁ、はぁ、はぁ、・・・・今がチャンス」
フィーリアの声で、我に返った俺はすぐさま、ノートと一緒に今も尚固まっている魔物達に向かって突っ込んだ。ルシフェルは、疲弊しているフィーリアの側にいる事にしたらしく近くに寄っていった。
特訓のお陰で、ステータスに振り回される事なく戦う事ができ、今のところ余裕だったがノートの方は、アクセルベタ踏みで力を使っているのかノートは嵐のような荒々しい戦い方をしている。剣を一振りすれば、剣の範囲外のやつも風圧で飛んでいくという漫画みたいな光景が起きていた。まぁ、ここは街中ではないので、どれだけ周りに被害を出しても魔物が死んでいくだけなので逆に良かったのかもしれない。
俺も、負けていられないと錬金魔法で地面から棘を出したり、弾を生成して撃ったりと絡めてもいれながら時間稼ぎをしていると、フィーリアが復活したのか魔法も飛んでくるようになって殲滅速度が上がった。ルシフェルは、ノートのカバーに行き、死角を埋めるように立ち回っていた。ちなみに、ルシフェルは天使の力をしか使っていない。
殲滅速度は、上がっているはずなのに、一向に減らない魔物にうんざりしつつも、体力の心配をし始めた時後ろの方から大きな音が聞こえた。
「きたっ!全員下がるぞ!」
俺が、殿を務めて3人と一緒に下がった。無事に戻るとウォーレンにお礼を言われた。
「よくやってくれた!ひとまず、休んでくれ」
そう言って、指示をしに戻って行き、交代でアリサさんがやってきた。
「驚いたわ、特にフィーリアさん。あんな凄い魔法みたことない」
「・・・・あれぐらい余裕」
一発撃って疲れていたくせによく言うと思ったが、あれだけ凄い魔法を撃った後に戦線に戻ってきたので何も言わないでおいた。
「ノートも加減は全然ダメだけど、いい感じにコツを掴めてきてるね。フィーリアさんのお陰ね、それと、ルシフェルさんノートのカバーありがとうございました」
3人に、言いたい事を言うと最後に
「立花くんも段々使いこなしてきてるし、スキルの使い方も良くなってる。このままいけば、私の勝てる日も近いよ」
アリサさんに、褒められて普通に嬉しかった。
すると、城壁の外で魔物と冒険者の戦いが始まった。
その日、朝方まで魔物は休む事なく街に攻めてきて俺たちも殲滅するのに加わったりとしているうちに太陽が昇り始めたタイミングで魔物は全て森に帰っていった。
「あれ?これで終わりですか?」
俺は、あっけない最後に拍子抜けして横にいたアリサさんに質問すると
「まだよ、本番は明日。さっきのは、言っちゃえば威力偵察の魔物。本体は後ろにいる。だから、まだ油断してはダメ」
「分かりました」
まだ終わっていないと聞き、俺は心を引き締めて明日に備える為睡眠を取る事にした。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
少しでも興味を持った方、続きが気になった方は
お手数ですが、ブックマークと下の方にある☆で評価をして頂いたら励みになります!