スタンピード
アクセスありがとうございます!
今回短いです!
「みんな朝早くにごめんなさいね。でも、至急に伝えなきゃいけない事があって」
何かのドッキリというわけではなく、何かよからぬ事があったみたいだ。
「どうしたんですか?」
「スタンピード」
アリサさんから、その言葉が出てきて俺以外の3人が顔を青くした。
小説とかで、よく出てくる言葉でなんとなくの予想はつくがそこまで青ざめる理由が分からなかった。
「なぁ、流石に青ざめすぎじゃないか?今の実力なら十分やっていけると思うんだけど」
「そうね、普通のスタンピードだったら良かったのかもしれない。ただ、時期が悪い。そのせいで、3人とも酷く焦っているのよ」
「時期?」
「そうよ、今の時期は月が全く見えなくなってしまうの。月の光には、魔物を抑制する何かがあると言われている。だから、その光が、ない今は普段より魔物が凶暴になるの」
「月の光に、そんな効果が」
俺は、初めて聞いた事に異世界だな〜と感じていると
「やっぱり、立花くんは異世界人だったんだね」
アリサさんに、そう言われ別の隠してたわけではないのですぐに認めた。
「はい、そうです」
フィーリアとルシフェルには、言っていたがノートには伝えていなかったので驚いていた。
「何処か、普通の人とは違う雰囲気を感じていて不思議に思っていたけどこれでスッキリしたわ」
「・・それだけですか?」
あっさりたらこの話題が終わった事に驚き聞き返してしまった。
「立花くんが、どういった人なのかはこれまでで分かっているから、何処の誰だろうと問題ないわ。それに、今は誰の手も借りたいところだし」
少なからずフィーリアやルシフェル以外に自分が異世界から来たと伝えるのは怖かった。仲が良くなればなるほど打ち明けた時の反応を考えて一歩が踏み出せなかった。でも、そんな心配はいらなかったと思い知らされウルっときたが今はそんな感傷に浸っている場合ではないとじぶんを律しアリサさんに、今後どう動いていくのか話を聞いた。
「それで、俺達はどうすれば?」
「あなた達は、今は何もしなくていい。英気を養っといて。いざという時にあなた達の力が必要になる。それまでは、他の冒険者が頑張ってくれる」
「でも、それだと被害が」
「ダメよ。今回のスタンピードは月がないし、とてつもなく大きいと予想されているの。最大戦力は最後まで取っておくってのがギルドの総意になったわ」
頭では理解できるが心で納得できなかった。
なので、間の案として
「分かりました。けど、もし目の前に助けられる命があった場合俺達は戦いますよ」
「分かってる。そこまで強制するわけじゃないからしっかりと考えて動きなさい」
「分かりました」
アリサさんから、許可は出たので遠慮なく助けれそうだ。
話し合いが終わると、俺達は森の家から出て街で寝泊まりする事になった。何かあったとしても街に滞在しておけばすぐに対処ができるという理由で。
四六時中街の中にいたら息が詰まってしまうので、特訓はやめず宿と森との往復を数回やり1週間が過ぎた。
それは、いつもと変わらない日常だった。人間1週間も緊迫した状況を保てるはずもなく何も起きなければ必然と張り詰めていた糸が緩み、こう思う。
本当は、何もなかったのではないかと
しかし、そんな人間の性質を利用されたのか、はたまた偶然かその日スタンピードは突如として起きた。
対応できたのは、上位の冒険者達と一定以上の力を持った数名のみだった。
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