冒険者の街
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俺達は、森を無事に出る事ができた。とりあえずここがどこなのか知るために近くの街に向かった。俺は異世界人でフィーリアとルシフェルは小さい時からずっとダンジョンの中にいたので外の世界の事について全く知らなかった。当然である。
なので、今街に入るために列に並んでいる最中だ。ここがどういった街なのか分からないので前にいる商人であろう人に聞いてみる事にした。
「すいません」
「ん?何ですか?」
「遠くから来たもので今から入る街がどういった街なのか知らなくてよかったら教えてくれませんか?」
「おお~旅人ですか。後ろのお二人もお美しい、いい旅路ですな。本来ならお金を取るところですが、お美しい女性を見られたのでタダでお教えしましょう。あそこは、冒険者の街 ローレンですよ。街の近くにダンジョンがあってそこからとれる素材や宝物を求めて色んな人が集まり街になったんですよ」
「なるほど、あと入るのに何かいりますか?」
「身分証明できるものがあればいいんですがその様子だと持っていないみたいですね。そうすると、仮身分証明書を発行してもらえるのでその後、冒険者になられるのが良いと思いますよ」
「教えてくださり、ありがとうございます」
「いえいえ、困ったらお互い様ですよ。私もいい時間つぶしになりましたし。それではよかったら私の店に買い物しに来てくださいね」
商人の人は兵士の人に呼ばれ、中に入っていった。
「いい人だったな」
「・・・うん」
「そうですね、親切に教えてくれました」
現在、ルシフェルの外見は人間と同じ見た目になっている。翼を最初はどうするか悩んでいて相談してみると普通にしまう事ができると言われたのでしまってもらっている。
フィーリアは、人間と見た目が変わらないので安心だった、けど魔力支配を使う時に目が赤くなるのでそこは注意しなければいけなかった。
「次の者!」
俺たちの番になり、兵士に呼ばれた。
「身分証明書を出してくれ」
「すみません。今持っていないのですが、この街で冒険者に登録したいと思っていまして」
「田舎から上京してきたのか」
「はい」
全く違うが、わざわざ訂正するのもめんどくさいのでそのまま通した。
「なた、仮身分証明書を発行する。この玉に一人ずつ触れてくれ」
「これは?」
「これまでに、犯罪を犯していないか調べるものだよ。赤くなったらアウトだ。青くなったら大丈夫だ」
「そうですか。では、僕から」
そう言って、手を置くと青く光った。
「うん、君は大丈夫だな。では後ろの二人も」
そう言われ、二人とも少し緊張しながら玉に触ると青く光った。
「よし、全員大丈夫だな。三日後までにここに仮身分証明書を返しに来てくれ」
「分かりました」
「あと、冒険者の中には荒くれ者もいる。後ろの二人は狙われると思うからお前が絶対に守ってやるんだぞ」
「はい、必ず」
そこら辺の奴に遅れをとるほど弱くはないから大丈夫だと思うが、返事をしっかりと返しておいた。
「うん、それでこそ男の子だ。冒険者ギルドはこの道をまっすぐ行けばたどり着くぞ。長くなってすまなかったね。では、ようこそ!冒険者の街ローレンへ!
!」
俺たちは、久しぶりに街の中に入った。
中は活気に満ちており、大通りでは沢山の露店が出ており色々なものが売っていた。フィーリアとルシフェルは初めて見るものばかりなのか目を輝させてキョロキョロしていた。
「とりあえず、登録してお金を稼がないと買えないからな」
今はすぐに手に入らないと思いシュンとしたが、次見た時にはやる気に満ち溢れた目をしていた。
「・・・・早く行く!」
「行きましょう!」
2人とも、テンションが高く先に行ってしまった。
大きな建物のが、見えてきてあれが冒険者ギルドなんだとすぐに分かった。明らかに冒険者ぽい人達が出入りしてたからだ。
門の兵士の人が言っていた様に、荒くれ者ばかりな感じがするのでフィーリアとルシフェルを連れて中に入ったら異世界のテンプレを経験できるかもと思い少しだけワクワクしながら扉を開けて中に入った。
中にいた者達から探る様な視線を向けられ、後ろの2人を見た瞬間その視線はゲスな視線に変わった。いきなり、そんな視線を向けられた2人は俺の後ろに隠れピタッとくっついた。
その様子を見た、男の冒険者達は俺に殺気のこもった目を向けてきた。女性の冒険者は逆に微笑ましく見守る様な視線で男の冒険者達には呆れた目を向けていた。
この感じからすると、、もしかするかもと内心ワクワクしながら異世界の定番美人しかいない受付嬢の中でも頭一つ超えている初めて見るエルフの受付嬢の列に並んだ。
お昼の時間帯で、あまり人が並んでおらず直ぐに順番はきた。
「いらっしゃいませ。どういったご用件でしょうか?」
「冒険者登録をしたくて」
「登録ですね、後ろのお二人もご一緒で大丈夫ですか?」
「お願いします」
「それでは3人分の登録料として銀貨1枚になります」
お金が無いと、登録できない事を知りどうするか考えていると
「もしかして、手持ちのお金が無い感じですか?」
「はい、お恥ずかしながら」
「それでしたら、ギルドの方で貸し出しをする事ができますのでそれでよろしいですか?」
お金を借りるなんてあまりしたくなかったが、背に腹は変えられないと借りることにした。
「すみません。それで、お願いします」
「それでは、こちらの用紙に記入をお願いします。代筆は必要でしょうか?」
「いえ、大丈夫です」
書ける場所だけでいいと言われたので名前となんの武器を使うのかだけ書き提出した。フィーリアとルシフェルも名前となんの魔法を使えるのか基本的な事だけ書いてもらい提出しようとした時後ろから
「おい、お前いい女連れてるな」
テンプレきたっ!と思いつつ後ろを振り返ると体格のいい髭を生やしたおっさんが立っていた。おっさんに、不躾な視線向けられるとフィーリア達は俺の後ろにすぐに隠れた。
「なんの様ですか?」
俺は、とりあえず質問してみると
「先輩冒険者である俺が、色々と教えてやるから。まぁ、お前たちお金持って無いみたいだしそこの女共を料金代わりに一日だけ貸してくれるだけでいい。まぁ、無事に帰ってくるから分からないけどな!」
最後にニヤリと笑いこっちを見てきた。
俺達が金のない事を聞いて、親切を気取っているみたいだがはなから2人にしか興味が無いことが見え見えである。
最初はテンプレだ!と思ったが結果はイライラするだけであった。
今すぐ目の前にいるこいつをぶっ飛ばしてやろうかと思ってい拳に力を込めると
パンっパンっ
受付の奥から手を叩き1人の優しそうなイケメンの男が降りてきた。
「はいはい、とりあえず君は拳の力を抜いてね」
俺はバレていては、ダメだと思い拳から力を抜いた。
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