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勇者ではなく英雄に  作者: fusaberu
始まりのダンジョン
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召喚

だいぶ内容が変わっています!


明日の19時に投稿します。

一瞬感じた浮遊感が消え足が地面に着くと、眩しくて瞑っていた目を開けるとさっきまでいた教室では無い場所にいた。


「姫様。無事に異世界の勇者様達を召喚することに成功しました」


「はい、ありがとうございます。協力してくれた魔法士達には十分な休息を与えてあげて下さい」


俺は声が聞こえた方を向くと、そこには豪華なドレスを着た女の子とデカい杖をもったローブを着たお爺さんがいた。豪華なドレスを着た女の子は俺たちが見ていることに気がつくとこちらに体を向け話しかけてきた。


「皆様。突然のことで混乱しているでしょうが今の状況を説明をするために私についてきて欲しいです」


混乱している中、一番聞きたいことを説明してくれると言われたので、みんな不安を感じながらもとりあえず女の子についていく事にした。


「とりあえず行こうか」


朱堂がみんなを引っ張って行くために一番先頭を歩き始めた。そんな朱堂に続くように一人一人と歩き始めた。俺たちも歩き始め、今まで居た部屋を出るとそこは学校の廊下ではなかった。俺は歩きながら、どこかのドッキリ番組かとも考えたがチラッと窓から見えた外の景色を見ると、そこには日本でよく見るビル群は見えなかった。最悪ここは日本じゃなく何処か別の国の可能性は高くなった。


そんな事を考えていると目的地に着いたらしく先頭を歩いていた女の子は立ち止まった。


「こちらの部屋で説明を行います」


そう言って扉の横にいた鎧を着た人たちに声をかけると鎧を着た人たちは扉を開け始めた。俺は普通に鎧を着ている人がいることに驚いていると、朱堂も同じように驚いているのか少し固まっていた。女の子が歩き始めたので朱堂も慌てて歩き始め俺たちも続いて部屋に入った。


部屋に入るといろんな意味で驚かされた。


部屋の横には鎧を着た人が並んでおり、腰には本物かどうかは分からないが剣を帯刀しておりビクビクしながら先に進むと今度はザ・王様みたいな人が椅子に座り俺たちを見下ろしていた。横にはついてきた女の子に似ている女の人が座っており。その横には眼鏡をかけたおじいさんもいた。


「ここで止まって下さい」


俺たちは女の子の言うことに従い止まると、それを確認してから女の子はザ・王様の横に行き眼鏡をかけたおじいさんと同じように横に並んだ。これから一体にどんな説明がされるのか、本当に説明をしてくれるのか不安に駆られていると


「リリアよ。この者達が召喚された勇者達か?」


「はい、そうです。この方達がそうです」


「分かった。では予定通り説明をするとしよう。このまま不安にさせておくのは可哀想だ」


「そうですね。お願いします」


ザ・王様と女の子が話す声が聞こえ、普通だったら聞かないような単語を使っているのを聞くとあり得ないと思いながらも、もしかしたらと思ってしまう。


そして、ザ・王様が口を開くと


「まず、初めに言っておく此処は君たちが先ほどまでいた世界ではない。ここは、リーズウェルトと呼ばれる世界で君達がいるこの場所は我が王国。名はエルドリア王国、そして私はこの国の王アルト・エルドリアだ」


「「「「「・・・・えぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」」」」


俺たちは最初何を言っているのか理解ができなかった。だが、少しずつ頭の中に先程の言葉が浸透していくとクラスメイト全員驚きの声をあげた。


声を上げた後、周りはすぐに騒がしくなった。先程の言葉には、朱堂も驚いているのか騒がしくしないものの固まっていた。


「これって何かの撮影だよな!?」


「ドッキリなんだろ!!??」


みんな考える事は同じなのかドッキリだと思いカメラを探そうとしたりしていた。みんなドッキリだと思うことで目の前の現実から目を背けようとして、深く考えないようにしているように見えた。一向に騒ぎが収まらないと


「混乱するのは分かる。だが、今一度落ち着いて話を聞いて欲しい」


クラスメイトが騒がしく話しているのに、王と名乗った男の声はよく通り空気が引き締まるのを感じた。みんなも感じたのか喋ることをやめ、王様の方を向いた。


「すぐに落ち着けとは言わないが今は私の話を聞いて欲しい」


そう王様は言うと、聞きたくなるような気持ちになりこれがカリスマ性なんだなと思った。


王様の話を聞き要約すると


・魔王率いる魔王軍に戦争を仕掛けられている


・多大な犠牲を払い押し返すことに成功したが次侵攻してきた時、滅ぼされることは確実らしい


・その結果、勇者召喚と言う禁忌に手を出すしかなかった


・勇者とは一人いるだけで1000人の兵士分の強さを持っている。これに関しては、十分訓練した場合だそうだ


・なぜ禁忌なのか。それは、召喚する人物を指定できないこと・そして、なんの了承も無く召喚し自分たちの世界の事を押し付けてしまうためだ


王様の話を聞き、クラスメイト達は騒ぎ始めた。


「元いた場所に返してくれ!」


「お家に帰してよ〜」


「戦争なんて嫌だ!!」


「これって誘拐だろ!!」


「異世界転移来た〜!!!!」


みんなはそれぞれ王様に文句を言い、少し変なのも混じっていたが概ね家に帰りたいとみんなは言っていた。女子の中には泣き始めるものもおり場はかなり荒れた。

流石に王様も、責任を感じているのか何も言わず真っ正面から言葉を受け止めていた。そんな中俺は、だいぶリスキーなことをするなと場違いなことを思っていた。


王様はこう言ったのだ。召喚される人物は()()()()()()とこれは最悪の場合悪人が召喚される可能性もあるのだ。きっとそれで周りには剣を帯刀した兵士がいるんだろう。納得だ。


自分で勝手に納得していると、ふと王様の横にいる女の子と目が合った。俺が落ち着いていることに驚いたのかびっくりしたような顔をした。そんな中、朱堂は手をあげた。


「一つ質問いいですか?」


朱堂が言葉を発すると、みんなは静かになった。朱堂にも王様ほどじゃないがカリスマ性がある。


「君は・・・」


「僕は朱堂 結城です」


「ユウキか。それで質問とはなんだ?」


「これは先程の説明の話には無かったので聞きたいんですが。僕たちは帰れるんですか?」


この質問を聞いたみんなは息を呑んで王様の言葉をまった。


「我々は召喚する術は知っているが・・・帰す手段は持っていない。今のところは、だからこの召喚は禁忌とされているのだ」


その言葉を聞き、文句を言う気力も無くしたのかみんな座り込んでしまった。しかし朱堂は


「今のところはと言うことは」


「この召喚する術は我々が編み出したものではないのだ、この世界には神がいる。その神からこの召喚技術を教えてもらったらしい。だからもしかしたら、帰る手段もあるのではと思っている」


「じゃあ、完全に帰れなくなったと言うわけではないんですね」


「そういうことだ。もちろん我々も今の状況が落ち着いたら全力で君達を元の世界に返せるように協力するつもりだ」


朱堂と王様の話を聞き、絶望の表情を浮かべていたクラスメイト達の顔色が良くなった。朱堂はこっちを向き


「みんな、不安だと思う、戦争なんて聞いて怖いと思う。だけど、今は文句をいう前にこの世界で生き残る為に抗ってみないか!絶対にみんなで生き残って日本に帰ろう!!」


朱堂がそう言うと、みんなの顔には先程までの絶望を浮かべているものはいなかった。朱堂はその表情をみてとりあえず安心したのか王様のほうに向き直すと


「僕たちは、帰る手段が見つかるまではあなた方と一緒に戦います」


そう宣言した。それに文句を言う奴は誰もいなかった。


「ありがとう。恩にきる」


王様は感謝の言葉を言った。


「さて、君たちには戦う力があるということを自覚してもらおう。宰相持ってきてくれ」


「分りました。しばしお待ちを」


「あの何を?」


「今から君達一人一人にステータスカードという物を渡す。それで今の実力が分かる」


ファンタジーな要素が急に入ってきた事により先ほどとは違う騒がしさとなった。みんな、帰ることができるかもと思い心に余裕ができ始め親しい物達と集まり話始めた。


俺の所にも朱堂達が集まると、赤城さんがこっちをみた瞬間ニヤっと笑った。


「立花くんはいつまで梨華に腕を掴まれているのかしら?」


俺は横を向くと、俺の腕をまだ掴んでいる皇がいた。これまでの怒涛の展開にすっかり忘れていたのだった。


「ふんっ!」


俺急いで腕を振り解くと、周りを確認した。どうやら、みんな自分の事でいっぱいいっぱいだったらしく腕を掴まれている現場を()()()()()()()()見たものはいなかったようだ。


「もう!玲奈ちゃん!なんで言っちゃうの!」


皇は頬を膨らまし文句を赤城に言っていた。


「がはははは!!お前らは何処に行っても変わらんな」


加藤がいつもの光景に笑い、その言葉を聞き朱堂達は笑い合い雑談をしていた。俺はその光景を見て、本当に変わらないなと思いながら見ていた。少し経つと先ほど部屋からいなくなっていた宰相と呼ばれたおじちゃんが何かが乗った机を引いた兵士を連れて戻ってきた。


「それでは皆様。一人ずつ取りに来て下さい。これより、ステータスを確認してもらいます」


いよいよ、この世界で生き残る為の自分達の力を知る時がきた。




俺はこの時少しだけ嫌な予感がした。


最後まで読んでいただきありがとうございます!


少しでも興味を持った方、続きが気になった方は


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