災厄の神
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時は少しだけ戻り、祥太達が世界の扉をくぐった直後から
禍津日神の、世界越えは完ぺきだった。座標のずれが起こる事もなく到着した。周りには人が沢山いた、普通だったらいきなり現れた祥太達に驚くはずなのだが既に周りはパニックになっていて気付くものはいなかった。
「っ!頼む!」
俺が頼むと、みんなは各自で判断し自分ができる事をし始めた。
そして、時は現在に戻り
「よう、随分好き勝手やってくれたな」
「せっかくいい気分に浸っていたというのに、勘弁してほしいものですね。まぁ、多少そがれましたが今は気分がいいので今すぐ私の視界から消えてくれるというのなら見逃してあげますよ」
「それは、無理な相談ってやつだな。だって、お前に恨みを持った奴がここに連れてきてくれたんだから」
「はて??そんな人いましたか?」
「お前も知っている奴だよ」
俺は詠唱を開始した
「今ここに神は来る 世界の理 過去の縛りを解き 現世に降臨せよ 災厄を撒き 災厄から守る 来たれ 禍津日神」
前回は簡略的な召喚をしたが、そうすると制限が掛かってしまうので今回は正式な手順で召喚をした。
アスモデウスは、禍津日神の名前を聞いて驚いた
「まさかっ!?」
禍々しい黒い光が魔法陣から溢れ出し収束するとそこに禍津日神は降臨した。
「よぉ、やられた借りを返しに来たぞ」
「禍津日神!!」
「呼び捨てか、随分と偉くなったものだな。我を散々コケにしたのだ。死ぬ覚悟はできているだろうな」
「・・・ぷっあははははは!!!」
「何がおかしい?」
アスモデウスは、ビリっとくる禍津日神の殺気に怯む事なく大きな声で笑った。
「おかしいでしょ!あなたの中に最早、神の力は殆ど残っていない!それに、こっちにくる事で、残っていた神の力も消費しているではないですか!神になったから解ります。あなたの中にある神の力は、蝋燭の火のように吹けば消えてしまうほど弱いものだと」
「・・・・」
禍津日神は下を向いたまま、何も言わず動かなかった。俺は、アスモデウスの言う事を完全に信じる訳ではないが、禍津日神の様子から当たっているのだと思った。けれど、一つだけアスモデウスは勘違いしていた
「何も言い返せませんか!!」
アスモデウスが、禍津日神を煽ると
「黙れ、格下が」
禍津日神は、一瞬でアスモデウスの前に移動した
「へっ?」
「口を閉じろ」
ドゴォン!
そう言って禍津日神は、アスモデウスを真下に殴り飛ばした。アスモデウスは、地面に激突したが腐っても神の力を取り込んだ神すぐに復活した。
が、頭の中は混乱で埋め尽くされていた。
「何故!もうあなたにそんな力は残っていないはず!なのに何故!?」
「もう一度よく見てみろ」
禍津日神は、アスモデウスにそう言うとすぐにアスモデウスは禍津日神を見ると
「?!!?どうして・・先程より力が増しているのです?」
「我の名前は禍津日神。災厄を司り、災厄から守る神だ。だから、ちょうど良かったよ。お主がこんな騒動を起こしてくれて我の力の源である災厄がこんなにもあったのだから。完全に取り戻すには足りなかったがお主をボコるのにはちょうどいいくらい集まったわ」
「なっ!?」
まさか、自ら起こした騒動が自分の首を絞める事になりアスモデウスは固まった。
「さぁ、始めようか。神の力を見せてやる」
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