自我の消滅
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「おら!おら!おら!!」
アツシの猛攻に、ベルゼブブは防戦一方だった。なぜ、そうなっているかというと、ベルゼブブは、今大半の力を主である祥太に持ってかれているのである。その結果、祥太が起きるまで防戦一方を強いられている。
「どうした!こんなものか!・・悲しいですね・・この程度とは、弱いな」
「くっ」
反撃しようとするがした瞬間、致命傷を負いそうで手が出せなかった。それほど、までに今のアツシは強かった。
(早く起きてくれ!じゃないと、お前の大切なものが壊されるぞ!!)
心の中で、ぐっすり眠っている祥太に語り掛けていると
「隙だらけですよ」
横から、いきなりマモンの声が聞こえた
「しまっ!」
マモンは、祥太の身体に注射器をさすと血液を抜き取りアツシの元に下がった
「やられた・・」
「ふふ。やっと入手しました。これで、私の願いが叶う。受け取りなさい!」
マモンは、血の入った注射器をうっとりと眺めたあと、それをアツシの身体に注入した。
その瞬間
「あああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
アツシは、絶叫をあげその場で転げ回った
「これは・・・」
ベルゼブブは、冷や汗を垂らしながら様子をうかがった
「さぁ!!立ち上がるのです!!見せて見なさい!!あなたの力を!」
転げ回った後、下を向き停止していたアツシに近寄りマモンは命令を出した。その時、アツシがマモンの腕を握った
「ん?何ですか?敵はあっちっ!!」
アツシであった何かは、大きな口を開きマモンを食べようとした。
「は?ちょっと!!!待ちなさい!私を喰うのではなく、向こうの奴らを喰うなら喰いなさい!!」
マモンの、言葉に全く耳を貸さずアツシであった何かは、腕から徐々にマモンを飲み込んでいった。
「やめろ!!!私を喰うな!!私は、まだこんなと所で死ぬわけには!!!」
マモンは、そこで禍津日神と目が合った
「主よ!!助けて下さい!!このままでは、死んでしまいます!!!」
マモンの、切羽詰まったお願いを聞いた禍津日神は
「『良いではないか、最強の一部となれるのだから。お主が求めた』」
マモンは、そこで主が助ける気はないのだと理解した。
「どうして!!!私はあなたに忠誠を誓っているというのに!!何故だ!!!」
「『なぜも何も、お前たちが我に忠誠を誓うのは、当たり前の事だろ』」
そう吐き捨てた、主の言葉を聞いてマモンは、理解した。我々でさえも、所詮使い捨ての駒なのだと
「主ーー!!主ーーー!!主ーーーーーー!!!!!!!!」
マモンは、呪いの様に主と言うとマモンはアツシであった何かによってその存在事喰われた
「ふ~上手かった。チビチビ喰うよりかは、やっぱり大きく喰わないとな。お前もそう思うだろ。暴食。思うよな!!!」
「そうだね、そうかも知れない。君と、意見が合うのは嫌だけど。・・・アツシ、まだ生きているかい?」
暴食は、そう尋ねるが何も反応は無かった
「無駄だよ!・・・こいつを助ける事なんてできない・・・悲しいね・・・助けるなんてそんなめんどく事やめたら?」
「うるさい!!!お前はそのままでいいのか!!!!今の気持ちを叫んでみろ!!アツシ!!」
「だから、無駄っ!!!!・・・・たす・・け・・・こいつ、まだ死んでいなかったか」
一瞬だけだが、アツシの自我が表に出てきた
「あぁ、助けてやるよ。俺ではなく・・・・俺達でな!!」
ようやく眠っていた祥太が起き、第二ラウンドが始まった
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