暴食と嫉妬
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「『限界突破リミットブレイク!!!!』」
その瞬間、体の内側から溢れ出してくる力の奔流が外に溢れ、サシルの進みが止まった
「これは、面白い!欲望を解放した人間がどうなるのか、見させてもらうよ!!」
その頃、祥太の内側では
「ぐぅぅぅぅ!!!」
荒れ狂う力と湧き出す欲望を抑えつけるのに、精一杯で戦いどころじゃなかった。気を抜いた瞬間、持っていかれそうで
そんな時
「何抗って、抑えつけようとしているんだ。それじゃダメだ」
近くから、ベヒモスの声が聞こえた
「そっ・・・んな事言っ・・ても、これは・・・」
「抗うから、苦しいんだ。身を任せろ、本能のままに動け。じゃないと、サシルには勝てないぞ。覚悟できてるんだろ?」
ベヒモスの煽るような言葉に、もちろんだと答えるように
「身を任せ・・・る」
恐怖はありながらも、身体から力を抜き力の流れに身を任せた瞬間
意識は、落ちた
サシルは、様子をうかがっていた。
「さて、どうなったかな?」
祥太が閉じていた目を、開けた瞬間
「bej&¥!!」
人ならざる、言葉を吐きサシルに攻撃を仕掛けた。
「所詮、人間だね。欲望には打ち勝てない」
サシルは、そう言いながら拳を受け止め、ビリビリと腕が痺れた。
「でも、腐っても暴食だね。力が強いや、けど・・・」
「jei&:)8.?」
「僕には、勝てない」
サシルは、祥太の拳を握り込むと
ドン!
「fj79ruj!!!」
お腹を殴った。祥太は、口から血を吐きサシルの手から逃れるために殴り返そうとするが、サシルの方が速くもう一度、お腹を殴った後、祥太の腕を掴み思いっきり投げた
祥太は、空中で態勢を整え、
「mjd8r938!!!!!」
咆哮をあげながら、やられた分を倍にしてやり返すために突っ込んだ。
外では、激しい戦闘が行われている中、当の本人は力の奥底に深く深く沈んでいった。
『それ以上、潜れば人間に戻れなくなるぞ』
何処からか聞こえてきた、聞いた事のあるような声を聞きそれに返事をした
「いいんだよ。ここは、凄い気持ちがいい。このままいけばもっと」
『その先に待つのは、後悔と辛い現実だぞ』
「それは、行ってみないと分からないだろ?」
『分かるさ。だって、それは俺が通ってきた道だから。お前の帰りを待っている奴がいるだろう。思い出せ!』
「俺の帰り?・・・・フィーリア、みんな!」
目を開けたその瞬間、暗闇だった周りは明るくなり思考が戻ってきた
「この野郎、あと少しで本当に危なかったぞ」
「ありがとう、ベルゼブブ。助かったよ」
「世話の掛かる主様だよ。もう、大丈夫なんだな?」
「あぁ。行ってくる」
「行ってこい」
祥太が正気に戻った瞬間、サシルの攻撃が迫ってきていた。その拳を避けると、カウンターをきめた。まさか、反撃がくると思っていなかったのかまともにくらい後ろに吹き飛んでいった。
「いつつ、いきなり雰囲気が変わったと思ったら。まさか、戻ってこれるなんてね。驚きだよ」
「あぁ、なんとかな。みんなのおかげだよ。さぁ、ここからが本当の勝負だ!」
「あはははは!!!意気込んでいるところ悪いけど、無駄だよ。いくら、君が完全に力を使えたとしても僕との差は縮まらない!」
サシルが消えたと思ったら、いつの間にか後ろに回り込まれていた
「憤怒の噴火!!!」
「暴っ!」
身体に手に平を当てられたと思ったら、身体に強い衝撃と痛みを感じ吹き飛ばされた。
「かはっ・・はぁはぁはぁ」
暴食による吸収で、少しは威力を殺す事に間に合い、何とか致命傷を負う事は防いだがそれでも重傷を負わされた。
「くそっ・・どうして・・」
「忘れてしまったのかい?僕は憤怒と傲慢二つを司っていることを!!!君がいくら頑張ろうとも僕に勝つことなんて絶対にできない!!!」
ここまでして届かない、サシルとの差に絶望しそうになってその時
『あんな、ザ・主人公っぽい奴に私に勝ったあなたが負けるなんて許しませんよ!!!!』
聞いた事のある声が聞こえたと思った瞬間、胸の内にもう一つの力が膨れ上がるのを感じた
「これは・・・そうか。力を貸してくれるのか」
俺が立ち上がると同時に、真っ黒になっていた髪に、蒼色が入り瞳の色も蒼に変わりオッドアイになっていた
「これで、同じ土俵だ、サシル。お前が絶対に勝てる要素は消えたぞ」
俺がサシルに向かってそう言うと
「同じ土俵だと・・・・ほんと君は僕を怒らせるのが上手いね」
「勝負だ!傲慢と憤怒。暴食と嫉妬。どちらが上か!」
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