偽物
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「よく来たな」
フィーリアのお父さんはこちらに圧をかけながら話しかけてきたが、俺達の中に誰一人怖気付くことなく戦闘態勢をとった。
それから、小さな切っ掛けでもあれば衝突する雰囲気だった。
「ねぇ、もういいんじゃない?」
そんな中、リーリャさんがフィーリアのお父さんに話しかけた。
「そうだな。これ以上やると本当に戦う事になりそうだしな」
圧が途端に消えた。
そんな、2人の会話を聞き俺達は拍子抜けした。
「久しぶりねフィーリア、会いたかったわ」
「大きくなったな。フィーリア、その姿をもっと近くで見せておくれ」
2人は、フィーリアに声をかけ近くに来るように言った。
「・・・・お父さん・・あ母さん・・」
俺は少し違和感を感じながらも、フィーリアは、瞳を涙で潤ませながら近くに行った。
「さぁ、おいでフィーリア」
「久々に見せて。貴方の顔を」
俺は、リーリャさんの放った最初の言葉で違和感に気付いた所でフィーリアは、すでに2人の手が届く場所におり俺は急いで向かおうとした。
「フィーリ」
「・・・・は、何処?」
俺が声をかけようとした直後、フィーリアから溢れるほどの殺気が溢れ出し2人の目の前に魔法を展開した。
「なんの真似だい?フィーリア」
「そうよ、久しぶりの再会なのにどうしてこんな事するの?」
「・・・・黙れ。偽物、その声と姿で私の名前を呼ぶな」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・そんなに死にたい?」
フィーリアが更に、魔法を近づけると
「わぁーーー!!!待って待って!分かったよ」
「解けばいいんでしょ!」
すると、いきなり先程までとは様子が変わり急に子供っぽくなった。
そして、ポンって音がした後に2人の姿は顔が瓜二つの双子の女の子の姿になった。
「もう!こんな事になるなんて聞いてないよね!」
「本当だよ!私達、頼まれただけなのに!」
「それと、お姉さん。そろそろその殺気を抑えてほしいな。魔法も」
「・・・・分かった」
フィーリアは、眉唾が下がったのか直ぐに引っ込めた。
「でも、お姉さんどうして分かったの?」
「・・・・勘?」
「えっもし間違ってたらどうする気だったの?」
「・・・その時はその時」
「お姉さん意外と、図太いね」
「ねー」
フィーリアのマイペースな空気に双子の2人は、少し引いていた。
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