娘
読みに来てくれてありがとうございます!
視界が戻ると、そこにはベルフェゴールの死体は無く跡形も無く消し飛んでいた。
「これは、きついのぅ。消費がえぐいわ」
ベヒモスは、元の子供の様な姿に戻っていた。
「・・・大丈夫?」
「大丈夫じゃ、少し休めば復活する」
「・・・ならよかった。完全に倒したの?」
「多分な、切り裂いた感覚はあったけど、その後の爆発で何も見えなかったらな」
「・・・そっか」
「うぅん・・」
効果が、消え始めたのか眠っていたみんなが起きようとしていた。
「今は、皆を起こす所からじゃな」
ベヒモスとフィーリアは、みんなの所に駆け寄った
その頃、聖国の郊外で
「くそっ!あの女!次会ったらめちゃくちゃにしてやる!はぁはぁはぁ、今は身体を取り戻さないと」
ベルフェゴールは、あの爆発から辛うじて生き残っていた。
「お前に次はないよ」
「はっ?」
ベルフェゴールが、上を向くとそこには立花祥太がいた。
「お前は、ここで俺に喰われるだよ。じゃあな、暴食」
「やめろ!僕はまだ死にたくない!」
ベルフェゴールの命乞いは虚しく辺りに響きわたり消えていった。ベルフェゴールは、この世から完全に消え去り、今回の黒幕は完全に死んだ
「さて、みんなの所に戻るかな」
俺が、みんなの所に行った時には全員集まっており俺が合流した事で枢機卿の娘、カーラの元に行く事になった。
カーラの部屋は、すぐに見つかり中に入るとそこには起き上がっているカーラがいた。
「あら、こんにちは」
「あぁ、こんにちは・・って!呪いによって寝てたんだよな!?」
「えぇ、もちろん。皆さんが呪いの根源を倒してくれおかげで私は今生きています」
それから、俺はカーラが眠っている間何があったのか説明した。説明が終わるとフィーリア前に出てきて
「・・・貴方のお父さんを殺したのは私。一発ぐらいなら殴られる覚悟は出来てる」
「・・・・それじゃあ、少し失礼して」
フィーリアは、眼を瞑り痛みに備えたが
ペチ
「はい、これで終わりです。私が寝たきりだったのが幸いしましたね」
カーラは、ヘロヘロなパンチを食らわせチャラって事になった。
「それじゃあ、次は私の番だね」
カーラはそう言うと、ベットから降りようとして前に倒れそうになった。当然だ、ずっと寝たきりだったんだから
「おい、あまり無茶はするな」
俺は、起き上がるのを手伝った
「ありがとう」
カーラは、なんとか歩いていきたどり着いたのはフレンの元だった。
「フレン、ごめんなさい」
カーラは、フレンに頭を下げた。
「ちょっとカーラ!急にどうしたの?」
「私の父がした事は、決して許させることじゃない」
「カーラ、なんで知って・・・」
「私は眠りから覚める事はできなかった。けど、外の様子を自分の中から見る事はできた。だから、父が何をしていたのか全部知ってる」
「カーラ・・・」
カーラの目から涙が流れていた。
「父は言ってた。記憶は戻らないって!だからっ!ごめんなさい!」
カーラは、地面に頭をつけて泣いて謝った。
ずっと頭を上げる事なく謝り続けるカーラにフレンは近づいた。
「カーラ・・・」
「?!!」
「カーラは、何も悪くないじゃん。やったのは全部枢機卿でしょ?」
「でも!私は娘で!」
「娘だからって、親の失敗まで背負い込んでいたら子供は潰れちゃうよ。それに、カーラと遊んだ記憶は本物なんでしょ?」
「え、えぇ遊んでいたのは本当よ」
「確かに、お父さんやお母さんとの記憶を忘れちゃったのは悲しい。だけど、忘れちゃっているからかそこまで辛くないの。それよりも、カーラとの楽しかった日々が、偽物だった方が辛かったと思う」
「・・・フレン」
「だからね。もう謝らないでこれからも仲良くしよ?」
「うん!うん!ありっがどう!うわぁぁん」
カーラは、フレンの抱きつきその胸の中でたくさん泣いた
最後まで読んでいただきありがとうございます!
少しでも興味を持った方、続きが気になった方は
お手数ですが、ブックマークと下の方にある☆で評価をして頂いたら励みになります!




