犯人
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パリン!
最後の障壁が割れ遮るものがなくなると、槍は枢機卿の右半身を消しとばした後、役目を終え光の粒子となって消えていった。
「あっ・・・がはっ!」
枢機卿は、血を吐き後ろに倒れていった。普通の人だったら即死しているであろう傷にも関わらず枢機卿は辛うじて生きていた。
「・・・まだ、生きているなんて驚きだよ」
「力・・を取り込んだ・・時点で私は・・人をやめっかはっ!」
「・・・そう。何か最後に言っておきたい事ある?」
「私は・・・ダメだった・・・娘を・・頼む」
「・・・私の仲間は強い。カーラは何も悪くない。だから、貴方の守りたかったカーラも守ってあげる」
「その・・・言葉を・・聞けただけで・・・安心だ」
その言葉を、最後にフィーリアはトドメを刺そうとしたその時
「ふわぁ〜」
なんとも間抜けな声が響いた。フィーリアと枢機卿は声のした方を向くと、神官服をきた男がちょうど起きあがろうとしていた。
「なぜ・・・眠りから・・・生きている限り・・解けないはず」
「ん?あれ〜枢機卿やられちゃってるじゃん。もう、終わった頃合いだと思って起きたのに〜」
「ど・・うして」
「そんなの簡単だよ。力の元である僕に効くわけないじゃん」
「は・・・・」
「ここまで言ってまだ分からない?じゃあ、こうしたら分かるかな?」
男は、顔の皮膚を掴むとそのままひっぺはがした。下から現れたのは全く別の顔の男だった。
「!お・・まえ・・は!!」
枢機卿が激しく反応した。
「この顔で顔を合わせるのは二回目かな。枢機卿」
「こ・・・ロス・・」
「・・・・ねぇ、もしかしてカーラに呪いをかけたのって」
「あ・・いつ・・だ!!くそっ!目の前にいるのに!・・・また・・私は・・手が・・・と・・・ど・・・」
枢機卿は、男に手を伸ばし睨みつけながら死んだ。フィーリアは、枢機卿の元に行くとしゃがみ目をつぶらせた
「・・・ゆっくり、おやすみ。あなたがやった事は許せないけどあなたに無念は晴らしてあげる」
「あらら。死んじゃった~、まぁいいか、もう少し混乱を起こせば僕のやる事終わりだし」
「・・・そう簡単に、行くと思っているの?」
「逆に僕に勝てると思ってるの?一人で」
「・・・・一人じゃない」
「よく周りを見て見なよ。起きたとしてもすぐに戦闘なんてできっこないよ~」
「・・・もう来るから、大丈夫」
「さっきから、何をっ!!!」
男が何かを言おうとした瞬間、何かが高速で地面に突っ込んだ
「・・・・もう少し、静かに着地できないの?」
「すまんのう、主様に急げと言われてな。着地の事は、度外視で飛んできたわ」
「・・・元に戻って良かったよ」
「皆のおかげじゃ。礼をいう」
「・・・なら、そのお礼を今返してもらおうかな」
「任せるのじゃ!」
砂煙を抜けてそこに現れたのは大人バージョンのベヒモスだった
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