叛逆の槍
読みに来てくれてありがとうございます!
「・・・守るものがあるほうが強いということを教えてあげる」
「ふん!そんなもの!」
枢機卿は、魔法を使うのではなく接近戦を挑んできたが、覚醒魔王状態のフィーリアには対処可能だった。
枢機卿が、右手でパンチを繰り出してきた。それを、避け
たかと思った
しかし、結果は違った、避けたと思ったパンチはフィーリアに当たった。フィーリアは、思わぬ衝撃に後ろに下がった。
「・・・どうして、完全に避けたと思ったのに」
困惑しながら、枢機卿の方を見るとニヤリと笑っていた。
「何故、避けたとはずなのにと思っているだろう」
「・・・・えぇ」
「私の力は、スピードを遅くすること。それだけ、だと思うだろう。しかし、能力が低い変わりに有効範囲は広いんだよ。事象や時間に対しても有効。つまり、先程避けたと思って動いたが実際はその通りに動けていなかったんだよ」
「・・・・そんなの」
「どうだ!これこそが!私の得た力だ!!さぁ、どんどんいくぞ!」
枢機卿は、再び殴りにきた。
フィーリアは、牽制として魔法を撃ち込むが
「無駄だよ。私の力は全てを遅くする!」
すると、魔法を構築して撃つまでの行程が遅くなり、撃ったとしてもスピードが、遅いので当たらなかった。
「・・・当たらない」
その間に、枢機卿は近づいてきており蹴りを放ってきた。避ける事ができないなら受けてガードすればいいとガードをしようとするが
「無駄だといっただろう!」
ガードをする行為すら遅くさせられまともに蹴りをくらった。
「くぅ・・・・」
「あはは!いいぞ!この力は、魔王にすら届くぞ!!」
調子に乗っている枢機卿に、さっきからやられてばかりのフィーリアはイラッときた。
「・・・・だったら、これでも受けてみろ」
「その血は槍と化し 一度放たれれば必中 神をも殺す槍 神に叛逆した者が持っていた槍 数多の英雄が持っていた神に叛逆した槍 その名も 神殺し」
フィーリアが、詠唱してから周りの大気が震え形成されていく槍からは尋常ではないほどの魔力と力を感じた枢機卿は流石に冷や汗をかいた。
「・・・・飛んでけ」
フィーリアの頭上にあった、光り輝く槍はフィーリアの声と共に枢機卿の元に飛んでいった。
下の地面を抉りながら、物凄いスピードで迫ってくる槍に枢機卿は横に飛んで逃げようとしたが、槍もそれに合わせて動きを変えた。
「ちっ!怠惰の名の下に命じる!私の命を使い槍の進行を遅らせろ!」
その瞬間、明らかに槍のスピードが落ちたがそれでも枢機卿の元に辿り着いた。
ギィィィィン!!
透明な障壁を、幾十にも張り巡らせていたがどんどん割れていき残り一枚のところでなんとか耐えていた。
「ぐぅおおおおお!!!!もう一つ命じる!侵攻を遅らせろ!くっ」
枢機卿は、時間を稼ぎ槍が解けるのを待つ事にしたが
「・・・・無駄だよ。その槍は、狙った標的に当たるまで消えることはない」
フィーリアの言葉を聞き、枢機卿は死を感じ取った。
そして
パリン!
最後の一枚が砕けた
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