本当の姿
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「ベヒモスっ!!」
「無駄だよ。既にこいつは私の物だ」
「こいつっ!」
「さぁ、ベヒモス。かりそめの姿を脱ぎ捨て、本来の姿を取り戻せ」
「マズイ!」
ベヒモスの本来の姿とは、あの馬鹿でかい巨体だと察した俺は街中でそんな巨大な魔物が出たら被害は想像できない。
すぐさま駆け寄ろうとしたが、
しかし、ベヒモスの姿が変わる事はなかった。
「ん?何故だ!お前は地の王 ベヒモスだろ!何故、魔物の姿にならない!」
「ベヒモス、お前まさか・・」
いつの日だったかベヒモスはこう言っていた
『のう、ショウタよ。我の本来の姿はどっちなんだと思う?今の人の体か、それとも、魔物である姿か』
『俺は、どっちもベヒモスの姿だと思うぞ。結局は、ベヒモス自身が決める事だと思う。ベヒモスは、どっちが自分の姿だと思う?』
『我は・・・』
『おーい!もう行くって!』
あの時、結局最後まで話を聞くことができなかった。けど、今、ベヒモスの姿が変わらないという事はそういう事なんだろう。
戦闘中、状況はさほどよくない
けれど、俺は少し鼻の奥がツーンとした。
「すぐに助けてやるからな」
「ちっ!まぁ、いい。例え人の姿だろうと、地の王なんだ。本気で暴れろ」
枢機卿が、そう言った瞬間ベヒモスの体が光出した
「なっ!」
「おお!言葉がよくなかったのか!さぁ、こい!ベヒモス!」
しかし、光が無くなってもその巨体はなく現れたのは、絶世の美女だった。長い緑の髪を垂らし、頭の2本の角が逆に良さを引き立てていた。
俺は、迂闊にも見惚れてしまっていた。
「ちっ!一端に人の姿なんぞしおって。やれ」
枢機卿の、その言葉と同時にベヒモスは消えた。そして、次の瞬間目の前に現れ
パァン!
重たく早い拳をくらった。ギリギリガードは間に合ったが踏ん張りが、足りず後ろに思いっきり飛ばされた。
「つぅ〜」
「いいぞ!その調子で暴れろ!」
俺は、ベヒモスに人殺しをしてほしくなかった。だから、
「枢機卿の事は頼んだ!俺は、ベヒモスを抑える!」
ベヒモスの方に突っ込み、そのまま人気のいない西の森の方までベヒモスを掴み連れてった。
「ふ〜ここまでこればいいかな。対抗されなくて良かったよ」
「・・・・・」
「何も反応なしか、お前にそんな無表情は似合わないな」
ベヒモスとの、再戦が始まろうとしていた
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