枢機卿
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俺が、戦いを終えて上に上がるとみんなは警戒をしつつ各々休憩していた。俺が、上がってきたの見つけるとみんな駆け寄ってきた。
「大丈夫だった?!」
「あぁ、大丈夫だよ。マックスさん、下に生存者はいない。すまない」
俺は、まず謝り下で何があったのか教えた。
「ひどい・・」
話を聞いた全員怒りや悲しみ様々な表情をしていた。そんな中、フレンがこっちをチラチラ見ているのに気付いた。それから、意を決したのか
「あのっ!」
勇気を出して話しかけようとした瞬間
ばんっ!
扉が勢いよく開き、沢山の騎士達がなだれ込んできた。そして、後ろからゆっくりと歩いてきたのはいかにもな身分の人だった。
「枢機卿・・・」
その人物が、近くにいたフレンの呟きで分かった。
「あなた達は何をしにここに?」
「少しだけ、神に祈りにね」
「そうですか。それは、中々良い心掛けですね。しかし、神は罪人は許さないのですよ。そちらにいる、男3名を渡してくれればあなた方も牢屋に入らなくて済みますよ?」
「牢屋ってこの下にある、実験場みたいな場所にか?」
俺が、核心をつくような言葉を吐くと枢機卿の表情が変わった。
「おやおや、それを見てしまったのですね。では、ここから帰す訳にはいかなくなりましたね」
「おいおい、神に祈っている最中なんだ。牢屋に入れられたら困るな」
「大丈夫ですよ。牢屋の中からでも神に祈りは届きます」
「そうかそうか、それは、すごい事だ」
「ええ、我らの神はっ!」
そこで、枢機卿は言葉を止めた。何に驚いたのかと視線を追っていくとフレンにたどり着いた。
「おやおや、家出をしたと思ったらそこにいたのですね。フレン」
「ご、ご無沙汰しています。枢機卿」
「えぇ、お久しぶりですね」
枢機卿は、何故かフレンを見てからマックスさんの方を見た。
「これは、もはや運命ですね」
枢機卿が、何かを呟いたが小さくて聞き取れなかった。
「では、話はここまでとして捕まっていただきましょうかね」
「俺らが、簡単に捕まると思うか?」
「いえ、思いませんね。少々この戦力じゃ足りなさそうなので応援を呼ぶとしましょう。あの方から頂いた力をここで使いましょう!それも、運命なのでしょう!」
「地獄の門は開かれた 亡者は生者に 生者は亡者に さぁ集え!光を渇望する者達よ! 帰還する亡者!!」
枢機卿の、詠唱が終わると下の階から揺れを感じた。揺れの感じから相当な数だと予想できた。
「さぁ!騎士と亡者を同時に相手できるかな?」
「あまり、俺達を舐めるなよ」
俺が、亡者の方に向かって力を使おうとした時
「いいのですか?彼らはそこの罪人の仲間ですよ」
「?!!お前!」
「っ!・・・兄ちゃん。頼む。楽にしてやってくれ」
マックスさんは、苦しそうな顔をして俺に頼んできた。
「分かった。喰らえ」
黒い靄が飛んでいき、下の階を、蹂躙した。
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