宿での会話
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街を見回るのが終わり、その日に聖国を出るのは流石に怪しまれるので一泊していく事になった。
現在は、宿の部屋の中にいる。
「それはしても、ああいうデモ行為って初めて見たけど。迫力あるもんだな」
加藤は、今日見た光景の感想を呟いた。
「まぁ、生活がかかってるんだ本気にもなるだろ。けど、怖いのは武力制圧されないかだな」
「そうだな。見せしめとしてする可能性はあるな」
「マジかよ。でも、そんな事して他の人達は納得するのか?」
「現状彼等は、教会が悪としている亜人達の味方に付いている。教会をの事を、完全に信じている奴はこの街には結構居ると思う。だから、悪に加担する彼等も悪として認識される。だから、他の市民は見せしめに対して当然の行いだと思う。それが例え、親しい友人であってもな」
「そんな、おかしくないか?」
「宗教とは、そんなもんだよ」
加藤は、あまり納得していない様子で黙ってしまった。
「あまり考えすぎるな。お前は、感じたままに動けばいい。その時の行動は、大体後になって良かったってなるから」
朱堂が、加藤に話しかけると
「そうか、そうだな!やっぱり考えるのは合わないわ!」
流石だなと、俺はその光景を見て思った。たった少し言葉をかけただけで加藤の雰囲気がガラッと変わった。
「まぁ、こういう奴なんだ。立花もあまり難しく考えるなよ」
「そうだな、俺も感じたままに動く事にして。後の事は、朱堂に任せるよ」
俺は、笑いながら朱堂そう言った。
「やめろ!お前は、少し考えてくれ!被害が大きすぎる!お前に何かあると女子達の空気が重いんだよ!」
「分かったよ、気をつける」
朱堂のあまりに必死な声に、俺は笑いながら答えた。
「頼むぞ、本当に」
その頃、女子部屋では
「ふー今日は歩いたね〜」
皇が、ベットに沈み込みながら間延びした声をあげた。
「ちょっと梨華。食べた後すぐに寝転がるのはやめなさい」
それを、お母さんの様に注意しながら着替えを始める赤城に、部屋に置いてあった椅子に腰をかけているフレンがいた。
「は〜い。玲奈ちゃんは、私のお母さんだね」
「こんなでかい子供は知りません」
お互い冗談の言い合いに、可笑しくなり吹き出した。
「お2人共本当に、仲がよろしいんですね」
「うん!親友だよ!」
皇は、自信満々に胸を張ってフレンに告げた。その様子を、フレンはどこか羨望の眼差しで見ていた。
「ところで・・・玲奈ちゃん」
「ん?なに?」
「立花くんの事好き?」
皇は昼間に気になった事を直球で赤城に聞いた。
「ほぇ!?な、な、何を言っているの!?」
「いや、昼間の様子で少し気になってね。それで、どうなの?」
「うぅ〜」
赤城は顔を赤くして唸っていた。
「恥ずかしがる事なんてないよ。自分の気持ちに正直になろ!」
「・・・きです」
「ん?ごめん。小さくて聞き取れなかった」
「好きです!」
もう赤城の顔を真っ赤になっていた。
「そっか〜、やっぱりあの時助けてくれたから?」
「そうよ!あんな助けられかたしたら好きになっちゃうじゃない!」
「カッコよかった?彼の背中」
「カッコよかったわよ!」
もう、赤城は自暴自棄になっておりなんでもやけに答えた。
「よし!これで、フィーリアに対抗できる!」
「何も言わないの?同じ人を好きになったんだよ?」
「今更だよ。そんな事、確かに私だけを見てほしいって思うけど、立花くんの周りには彼を好きでいる子がいっぱいいる。最近はそれがなんだか嬉しく思えてきたの」
「そうなの?」
「うん。私の好きな人は、こんなにも沢山の人から好かれているだーってね。嬉しくなるの、きっと玲奈ちゃんもすぐに分かるよ」
「梨華が、言うならそうなのかもね」
「お2人を見てると、私も恋をしてみたくなりました」
「おっ!いいね!好きな人ができたら教えてね!応援するから!」
「私も微力ながら応援させてもらうわ」
「ありがとうございます!その時はよろしくお願いしますね」
その後も、女子トークが繰り広げられ 夜は更けていった
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