デモ
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大量の騎士達が出てきた後、俺達がいる反対の方向に向かっていった。
「フレン、奴らはどこに向かったか予想つくか?」
「多分、東の森に向かったのかと。あちらの方はまだ、魔物を全滅させていませんから。逆にこちらの森は、前回来ているのですぐには来ないかと」
「なるほど。それだけ分かれば上々だな。さて、ここからどうするかだが」
「・・・乗り込む?」
「言い方が物騒だが、まぁ中に入って情報収集だな。メンバーは」
現在、久々に勇者組とフレンと行動している。フレンは、魔法で髪の色や瞳の色を変えてある。
人間だけだからなのか、入るのは面倒くさくなると思っていたがそんな事はなくすんなりと中に入れた。
「結構簡単に入れたな」
朱堂も同じ事を思っていたのか、そう話しかけてきた。
「多分、人間だけだからだろう」
「ここまで、差別意識が高くなったらリリアさんの同盟の話はこの騒動が片付いても厳しくないか?」
「どうだろうな、リリアの話ではここまで酷くはなかったみたいだから。枢機卿さえなんとかしてしまえば事態は少しは改善されそうだけどな」
まぁ、全ては予想でしかないので実際はどうなるかは分からないが
「おい!何2人だけで難しい事喋ってるんだよ!」
朱堂と2人だけで喋っていたら、加藤が話に割り込んできた。
「難しいってな、少し考えれば分かる事だろ」
「俺は、頭を使うのは苦手なんだよ!」
「相変わらずだ。加藤」
「おうよ!立花は大分変わっちまったが」
加藤にそう言われ、少し胸が痛んだが次の言葉で
「根本の根っこが変わってなくて安心したよ!困っている人をほっとけないっていう根っこが!」
加藤はカラッと笑い、そう言ってきた。胸の痛みは、消え今度は逆に温かくなった。
「お前は偶にいい事言うよな」
「だろ!」
「あぁ、本当に」
そんな話をしている間、後ろにいる女子達は
「て、事があってね。それから、立花くんの事が好きになったの」
「そ、そんな事がよくご無事で」
「本当、怖かったよ。けど、あの時の立花くんの後ろ姿はかっこよかったよ!」
皇が、過去に何があったのかフレンに話していた。
「赤城さんは、何かありますか?」
「わっ私?!」
そこで、話を振られるとは思ってもいなかったのか赤城は大きく動揺していた。
「え、えーと私も・・・」
「何か助けられた出来事が?」
赤城は顔を赤くして、俯いてしまった。その事に怒ったのかと思ったフレンが謝ろうとしたら
「いいのよ。フレンちゃん謝らなくて、あれは恥ずかしかってるだけだから」
「そ、そうなんですか?」
「そうだよ〜。それにしても、やっぱり玲奈ちゃん・・・」
皇は、何かを確信して後で赤城と話をしようと決めた。
「ほら!玲奈ちゃん!いつまでも下向いてないで!フレンちゃんが不安がってるでしょ!」
「ご、ごめんなさい。後、本当に怒ったわけじゃないから安心してね、フレン」
「そうですか。良かったです」
可愛い少女達が、楽しそうに会話している様子はとても絵になった。
とりあえず、街の中を一周してみる事にして歩いていると、大きな教会の前で人が沢山集まっているのが見えた。
「フレン、あそこの建物はなんだ?」
「あそこは、私がいた場所です。枢機卿や上の方があそこにいます」
どうやら、他の国でいう城みたいなものらしい。段々と近づいていくと、あまり穏やかな空気じゃない事が分かってきた。
「撤回しろー!!」
「お前達は間違っている!!」
どうやら、デモ行為をして教会の人間に訴えかけているみたいだった。
更に、近づくと驚く事に先頭で引っ張っていっているのは揚げ肉のおじさんだった。
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