合流
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「いや、急に御触れがあってこの国から完全に亜人の人たちが入らなくなるらしい」
「なっ!」
「急じゃのう」
「どうして・・・」
それは、驚きの知らせだった。
「とりあえず、みんなの所に急いで戻ろう!」
「じゃの」
「・・・・」
俺達は、宿に急いで戻った。外には、皇たちが出てきていた。
「良かった。無事だったのか!」
「立花君も!良かった~、ん?後ろの子は誰?」
「ここじゃ、落ち着いて話せないからここを離れよう。宿の人に迷惑をかけるわけにはいかない」
「そうね。急いで荷物をまとめてくるわ」
赤城が、そう言って他のみんなも部屋に向かった。
俺はその間に宿の人に事情を説明しに行った。宿の人はとても優しく居てくれてもいいと言ってくれたが、迷惑をかけるわけにはいかないので次泊まりに来る事を約束して俺達は聖国から出るために門に向かった。
門に向かう途中、広場の中心から鎧をまとった騎士が
「今代の聖女様が魔物によって!深い眠りにつかれた!しかも、魔物を操ったのは亜人だという!我々は断じて許さない!」
それを、聞いている大半の民衆がその話を信じ
「魔物を駆逐しろ!」
「亜人を許すな!!」
この世界、情報というのは取得しづらく上から流れてくる情報が正しいのか誤っているのか判断するのが難しい。
「そんな、私はここに!」
フレンが、広場に行こうとしたのを俺は手を掴み止めた。
「やめた方がいい」
「どうしてですか!私が原因です!だったら、私が姿を見せれば」
「今行った所で、偽物と判断されるだけだ!」
「そんな事・・・」
「あいつらは、嘘をついてるんだ。そこに、お前が行けば都合が悪くなる。本物だろうと偽物だろうとあいつらには関係ないんだよ」
「そんな・・・私が逃げださなければ」
「結局、近いうちにこうなっていたと思うぞ。とりあえず、今はここから出るぞ」
俺達は広場から離れた。門に近づくと兵士が検問していた。
「ベヒモス、頼む」
「頼まれた」
ベヒモスによって、気配を消し無事に聖国を出る事が出来た。
俺達は、西の森に来た。
「ここまでくればとりあえずは、大丈夫だろう」
「・・・それで、彼女の事を教えてくれるんでしょ?」
フレンは、みんなに注目されベヒモスの背中の後ろに隠れたが、ベヒモスの背が小さく全く隠れられていなかった。
「彼女はフレン・クラーク。今代の聖女だ」
フレンの正体をみんなに教えると、全員驚いていた。そして、
「・・・また、トラブルの中心に」
「愛されすぎじゃないかしら?」
何故か、あきれられていた。
俺は何も突っ込まずこれまでの知った事をみんなに共有した。話が終わると
「よく、今まで頑張ったね」
「もう、大丈夫よ。私たちがいるわ」
皇や赤城が優しくフレンに話かけ、他のみんなも同じように接した。
攻められると思っていたのか、全く違う反応にフレンはポカンとしていた。
「怒らないんですか?」
フレンは恐る恐る、近くいたウリエルに聞くと
「逆にどうしてフレンさんを怒る必要があるんですか?あなたは、いってしまえば今回の騒動の被害者です。そんな、あなたに優しくする事はあっても怒る事なんてありませんよ。特に今あなたの周りにいる人たちは特に」
「それは、どうして?」
「私も含め、みんな助けられて今があるからです。詳しい事は、また今度です。今は、これからどうするかをみんなと考えましょう」
フレンは、ウリエルの話を聞いて少し納得したのか前を向くようになった。フレンが、ウリエルの元から離れ他のみんなの所に行ったタイミングでウリエルの元に向かった。
「ありがとな、ウリエル」
「これぐらい、大した事ないですよ。私は私が思っている事を彼女に教えただけですから」
「それでもだよ」
「そうですか。それでは、お礼の言葉は素直に受け取っときましょう」
ウリエルは、そう言うとみんなの元に向かう途中
「言葉以外でもお礼はいつでもお待ちしていますので」
「なっ!」
笑いながらウリエルはそう言った。
「ウリエルもなんだかんだ慣れてきてくれて良かったな」
俺は、安心しながらみんなの元に向かった。
それからみんなと、話合い一旦この森で聖国に動きがあるまでここで過ごすことになった。
そして、三日後聖国に動きがあった。
大量の武装した騎士たちが出てきたのだ
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