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創作日本昔ばなし 化け木の葉と飛助

作者: 紅衣北人
掲載日:2026/01/16

大雑把にあらすじとセリフを書いて、AI(Gemini)に肉付けしてもらい、また自分で修正をする。そういう書き方の創作日本昔ばなしです。普段の自分の発想や流れとはちょっと違う内容になりましたが、作っていて面白かったです。イラストも同じAIの作成です。

 むかしむかし、ある村に飛助とびすけという若者がおった。飛助はとにかく身が軽く、ひょいと跳ねれば見事なバク転を何度も繰り返すことができたが、それ以外にこれといった取り柄もなければ、野良仕事に精を出すわけでもなかった。


「おい飛助、そんなヒラヒラ舞ってばかりいないで、少しはクワでも握ったらどうだ」 村人たちはそう言っては、飛助を「役立たずの軽業師」と馬鹿にして笑っておったそうな。


 ある日のこと、飛助が山へ薪を拾いに行くと、奥まった広場で妙なものを見かけた。 一匹の狐が、そこらに落ちていた木の葉を一枚拾い、ちょんと頭にのせたかと思うと、くるりと鮮やかなバク転をしてみせたのじゃ。 するとどうだ。着地したときには、狐の姿はどこへやら、一人の美しい娘に化けておった。


「ほう、これはたまげた」 飛助が息を殺して見守っていると、さらに別の狐が次々とやってきては、それぞれ違う木の葉をのせてバク転をしていく。庄屋さんに化ける者、山伏に化ける者……。狐たちは満足げに村の方へと消えていった。


挿絵(By みてみん)


 飛助は、狐がいなくなったあと、残された木の葉を一枚拾い上げてみた。「もしかして、俺もあの木の葉をのせてバク転すれば、化けられるんじゃないか?」 試しに頭に葉をのせ、得意のバク転をひょいと一回。着地して自分の手を見ると、ゴツゴツとした見知らぬ男の手に変わっておった。


「できた! 本当に化けられたぞ!」 飛助は有頂天になり、次々と葉っぱを取り替えてはバク転をしてみた。カエデの葉なら上品な隠居に、ブナの葉なら強そうな武士に……。どうやら葉っぱの種類によって、化けられる姿が決まっているらしい。


「へへっ、これを使えば、いつも俺を馬鹿にしている連中を、あっと言わせてやれるぞ」 飛助は「化け木の葉」を何枚も懐に詰め込むと、ニヤニヤと笑いながら村へと駆け下りていった。


 村へ帰り着いた飛助は、ちょうど村外れの井戸端で、自分をいつも「役立たず」と鼻で笑う権作ごんさくが、仲間と大声で騒ぎながら油を売っているのを見つけた。


「しめた。まずはあいつからだ」飛助は物陰に隠れると、懐から一番大きなカシの葉を取り出して頭にのせた。「そーれッ!」気合とともに、ひょいと鮮やかなバク転を決めると、着地したときには立派な刀を二本差した、いかめしい面構えのお侍に化けておった。


 飛助扮するお侍が、ドカドカと権作たちの前へ歩み出る。「これ、そこの者たち! 街道で騒ぐとは何事か! 無礼者めが!」「ひ、ひえぇっ! お許しくだせえ、お役人様!」さっきまで威張っていた権作は、腰を抜かして地面にひれ伏し、ガタガタと震えだした。その情けない姿を見て、飛助は面の下でニヤリと笑った。


 調子に乗った飛助は、今度は村一番の偏屈者で知られる庄屋しょうやさんの家へと向かった。今度はマツの葉を頭にのせ、くるりと一回転。すると今度は、どこからどう見ても高徳なお坊様に早変わりじゃ。


「ごめんください。修行中の身ゆえ、一晩の宿と食事を恵んではいただけまいか」「おお、これは尊いお方。どうぞ、どうぞ、奥へお入りください」いつもはケチで有名な庄屋さんも、立派なお坊様を前にしては、ホイホイと最高のご馳走を並べ、酒まで振る舞う始末。


挿絵(By みてみん)


「へへっ、バク転一つでこんなにうまい飯が食えるとは。村の連中ときたら、何も知らずに俺を拝んでやがる」飛助は、庄屋の家の奥座敷で、これまでにない贅沢を味わいながら、次は何に化けてやろうかと、懐の葉っぱを指で数えておったそうな。


 さて、庄屋の家でご馳走をたらふく食べた飛助は、あろうことか床の間にあった高い掛け軸や金目のものをひっつかむと、わざと庄屋に見つかるように表へ飛び出した。


「これ! 泥棒坊主、待てッ!」 顔を真っ赤にした庄屋が追いかけてくるが、飛助はひらりと角を曲がったところで、すかさず別の葉っぱをのせてバク転を一発。


「もし、そこの娘さん、ここに泥棒坊主が逃げてこなかったか!」 息を切らせて追いついた庄屋が尋ねると、そこにいたのはしおらしい若い娘(飛助)であった。 「いいえ、誰も通りませんでしたよ」 娘が不思議そうに首を傾げると、庄屋は「おかしいなあ」と首をひねりながら、あべこべの方へ走っていったそうな。


こうして飛助は、化けの術を使って人を脅かしたり、食い逃げや盗みを働いたり、面白おかしくいたずら三昧をしておった。ところが、ふと気づいて、飛助の背中に冷たい汗が流れた。


「……待てよ。どうやったらもとの俺の姿に戻れるんだ?」


 怖くなった飛助は、もとの姿に戻れと念じながら、手持ちの木の葉を片っ端から頭にのせてバク転を繰り返した。ところが、小僧になったり、おかみさんになったり、知らない男になったりはするものの、どうしても「飛助」の姿には戻れぬ。


とうとう小さな女の子の姿になったまま、どうにもこうにもならなくなった飛助は、ようやく思い当たった。「そうじゃ、狐たちはどうやってもとに戻っとるんじゃろう。それを見ればいいんじゃ!」


日が暮れかける中、飛助は山の上にあるあの広場まで必死で駆け上がった。 そっと茂みに隠れて見ていると、案の定、人間に化けた狐たちがぞろぞろと戻ってきたではないか。


見れば、狐たちは今度は木の葉ではなく、そこらに落ちている適当な大きさの木の枝をひょいと口にくわえた。そして手で複雑な「いん」を組むと、ひらりとバク転をしたのじゃ。 するとどうだ。人の姿がたちまち消えて、もとの狐の姿にスッと戻っていく。 狐たちは満足げに鳴くと、山の奥へと去っていった。


「やれやれ、そうか。木の枝を口にくわえて、印を組みながらバク転をすればいいのか」 ホッと胸をなでおろした女の子姿の飛助は、急いで手近な木の枝を口にくわえると、見よう見まねで印を組み、渾身の力でバク転をした。


 ところが、術の仕組みを履き違えておった。 「シュタッ!」と着地した飛助の姿は……なんと人間の飛助ではなく、一匹の毛深い狐に変わっておったそうな。


「大変だ、もとの姿に戻らなきゃ!」 そう叫ぼうとした飛助であったが、口から出たのは「コーン! コンコンッ!」という、甲高い狐の鳴き声であった。


「な、なんだこれは! 言葉がしゃべれねえ!」 飛助は真っ青になったが、ふと自分の手を見れば、それは泥に汚れた鋭い爪のある、まぎれもない狐の足。後ろを振り向けば、立派な尻尾がふさふさと揺れておる。 狐が人間から元の狐に戻る術をそのまま真似たせいで、飛助は完全に「狐」として化けてしまったのじゃ。


「い、いやだ、俺は人間だ! 飛助だ!」 大慌てに慌てた飛助狐は、必死で地面に落ちている木の葉を拾おうとした。今度こそ、あの木の葉をのせてバク転をすれば、人間の姿になれるはずだと考えたのじゃ。


 ところが、どうだ。 人間のときにはあんなに器用だった指先が、今は肉球のある狐の足。木の葉をつまもうとしても、ツルリと滑って、なかなか掴むことができぬ。 焦れば焦るほど足はもつれ、せっかく頭にのせようとした葉っぱも、鼻息一つでヒラリと飛ばされてしまう始末。


「コン! コン! クーン……」 悲しげに鳴きながら、飛助狐は何度も何度も、不器用な足で木の葉を頭にのせようと格闘した。 ようやく一枚の葉っぱが耳の間に引っかかったが、今度はこの四本足でどうやってバク転をすればいいのか分からぬ。


 無理に飛び上がってみたものの、ドサリと横倒しに転ぶばかり。 村の方からは、遠く晩鐘の音が聞こえてくる。日が暮れれば、山には本物の獣たちが動き出す。 飛助狐は、一粒の涙をこぼしながら、茂みの奥でガタガタと震えることしかできなかったそうな。


それからというもの、何日経っても、何ヶ月経っても、結局、飛助がもとの姿で村へ戻ることはなかったそうじゃ。


 ただな、村の者が山へ薪を拾いに入ると、ときおり妙なものを見かけるようになった。毛並みは薄汚れ、骨が浮き出るほど痩せこけた一匹の狐が、「コン、コン」と悲しげに鳴きながら、必死にバク転をしようとしては失敗し、地面を泥だらけになって転げ回っておるのじゃ。「変な動きをする狐もいるもんじゃ。きっと何かに取り憑かれとるんだろう」村の衆はそう噂し合うばかりで、それがかつての飛助の成れの果てだとは、誰も気づかなかったということじゃ。


挿絵(By みてみん)


 そんなある日のことじゃった。狐たちが化けておった、あの山奥の広場にな、一人の赤ん坊がポツンと置かれておった。泥にまみれ、今にも消え入りそうな声で泣いておる、痩せこけた赤子じゃ。


 その子が、必死の思いで術を使い、ようやく人間に戻ることのできた飛助だったのか。それとも、たんなる捨て子の赤子だったのか。本当のことは、今となっては誰も分からぬ。


 ただ、その赤ん坊が成長したとき、誰に教わるともなく、見事なバク転をしてみせたときだけは、村の衆もみな、あの山へ消えた飛助のことを思い出したということじゃ。


これでおしまい。

飛助の物語は、「術を盗む」「身勝手ないたずら」「戻れなくなる恐怖」そして「最後は別の存在として転生(あるいは輪回)する」といった、非常に昔話らしい要素を詰めることが出来たと思います。完全な創作ではありませんが、こういうAIの使い方も出来るんだなと納得できたことが個人的には興味深かったです。

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