表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

僕は恋愛がしたい。

主人公はある日、謎の少女と出会う。

彼女はいきなり『君は私の前世なの!』と言われる。




いつものように、学校から家路を辿っていた僕、悠斗ゆうと。今日あった授業の内容や、明日の小テストのことをぼんやり考えていたその時だ。目の前で、ガシャーン!という派手な音を立てて、一台の自転車が盛大に転倒した。




「うわっ!」



思わず声が出た。慌てて駆け寄ると、自転車の下敷きになりかけている少女がいる。ボロボロの制服は土で汚れ、癖っ毛の髪は逆立ち、顔には小さな擦り傷がいくつか見えた。見慣れない制服だ。この辺の学校の子じゃないのかもしれない。



「だ、大丈夫?」




恐る恐る声をかけると、少女は呻き声とともにゆっくりと顔を上げた。その目は、僕を見て、驚きから一転、パッと輝いた。




「あ、いたた、た…やっと見つけたー!」



「は?見つかったって、何を?」




僕は何を言っているのかさっぱりだったが、とりあえず彼女を自転車の下から引っ張り出すのを手伝った。少女は立ち上がると、僕の顔をまじまじと見つめる。服もボロボロだし、髪もぐしゃぐしゃなのに、その瞳だけは真っ直ぐで、やけに力強かった。手首には、見たこともない奇妙なデザインの腕時計が光っている。




「君は私の前世だよ!そして、来世は私なの!」





ニコっと笑顔で、彼女は意味不明な話を始めた。頭の中がクエスチョンマークで埋め尽くされる。

前世?来世?目の前のこの少女が、僕の未来の姿だというのか?冗談にしては、彼女の真剣な眼差しが突き刺さる。




「…とりあえず、怪我の手当てをしないと。うち、すぐそこだから」




僕は混乱しながらも、半ば強引に彼女を促した。このまま道端で突っ立っていても仕方ない。それに、この奇妙な少女が何を言っているのか、少し興味も湧いてきていた。家に連れていくのは少し抵抗があったが、こんな状態で放っておくわけにもいかない。


僕の部屋に座らせて、応急処置用の絆創膏と消毒液を取り出す。手際よく処置をしていると、少女は僕の手元をじっと見つめていた。




「…それで、貴方の目的は何ですか?」



処置を終え、僕は単刀直入に尋ねた。彼女の言うことが真実だとしても、なぜ僕の前に現れたのか、その理由が知りたい。彼女の来世だというなら、一体何のために、この時代に、僕の前に現れたのか。

少女はにこりと笑い、曇りのない声で答えた。



少女の目的は一体...

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ