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しばらく沈黙が続いた。
「ルイーズ様。時間を戻してもらって感謝していると先程おっしゃられましたが、その事は忘れて下さい。私が勝手に行った事です。」
「…。」
「もう一度、…聞いてもいいですか??…私と結婚して頂けますか?」
「よろしく…お願いします。」
そう言うだけで精一杯だった。
アシェルがゆっくりとルイーズを抱きしめた。
その日は無事に王宮に帰った。
エラの裁判が終わり、有罪が決まった。数人の共謀者と共に処刑された。
ライムズ公爵に結婚の許しを得るのに、そんなに時間はかからなかった。なぜなら、弟のブライアンや義母であるオデットが味方になってくれたからだ。更に、ディラソン公爵夫妻、光栄な事に王太子様もライムズ公爵に圧力をかけてくれた。
結婚式が決まり、ドレスを仕立てに義母と衣装屋へ訪れた。
色とりどりの綺麗なレースを一緒に見ながら、オデットが涙ぐんだ。
「ルイーズ様、貴女が幸せになってくれる日をずっと願っていました。本当に…良かった。」
「…お母様。ありがとうございます。」
「お母様だなんて…」
「どうか、様を付けないで。ルイーズって呼んで欲しいです。」
「ルイーズ…。」
「はい、お母様。大好きです…愛しています。」
2人は泣きながら抱きしめ合った。
結婚式は、小さくても温かい空気の中無事に終わった。
その日の夜
「こんなに満たされた気持ちは初めてです。」
ルイーズとアシェルは王宮に新居を構えており、小さいけれど庭もあった。
「ルイーズにそう言ってもらえて嬉しいです。」
庭の椅子に一緒に腰かけて、手を繋いでいた。
「今日は、本当に綺麗でした。」
「ありがとうございます。アシェル様も、恰好良すぎて…反則です。」
「何を言ってるんですか。ルイーズ様の綺麗さも反則ですよ…いつでも。」
「バカップルですね。」
「ルイーズが私以外の人間に可愛さを見せている!!」
隠れてレイナウトとアナイスが見守っていた。本当はお祝いを持って来たのだが、出るに出れなくなったのだ。
「私のルイーズが…お兄様…許せない!」
「アナイス。それは理不尽ですよ。」
「声、大きいですよ??」
アシェルとルイーズが隠れている二人の前に立っていた。
気まずそうに2人が出て来た。
「う、うん!」
レイナウトが咳払いをした。
「ねぇ、ルイーズ?結婚しても1番の親友は私よね??」
「当たり前でしょう?」
「ふふ。お兄様?ルイーズは私にだけ敬語じゃないんですよ?私との方が仲が良いんです。」
「アナイス。そういうのは良くないよ。アシェルもルイーズも、まずはお互いの敬語をやめる事だね?」
1年後、アナイスもルイーズも同じタイミングでお母さんになった。
完
下手な文章ですので、読み辛かったり、分かりにくかったと思いますが、少しでも読んでくださり、本当にありがとうございました。
全話読んで下さった方がいらっしゃいましたら、本当に感謝でございます。(抱きしめたいです。犯罪)
ありがとうございます。
貴重なお時間を使って読んでくださり、本当にありがとうございました。