入学式
文才「(連載)初投稿です。よろしくお願いします」
アタブ「こいつの友です。まあよろしくお願いします」
数十年前の新型コロナウイルス対策としてZAOMが使用されており、そのクラスの9人しかいない生徒は礼儀よく椅子に座り、大型の電子黒板を見つめていた。今日はこの学校に150人の異能者の入学式なのだ。
『ーーーこれで終わります。ありがとうございました。』
異能力者達は、起立、礼の掛け声と共に立ち礼をしてーー拳銃を手に取り
「じゃあ、自己紹介を始めよう」
誰かがそう言い、自己紹介が始まった
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2040年 各国が進めてきたエネルギー資源政策は完全に尽きた。燃料はもうない、そうなれば起こるのは戦争以外に他ならない。
中国、アメリカ、ロシア、イギリス・・・危機感の強い国程その思いは強く、すでに戦争予告は出されていた。しかし、そのときに全世界に推定250名程の能力者が現れた。彼らは強さも意識もさまざまだったが、さまざまな軍がそれを自国に取り入れた。
それを知った誰もが史上最悪の戦争が始まると思った。だが、その危機を引き起こしたのが異能力者だと言うならば、その危機をとりのぞいたのもまた異能力者達だった。食料危機の解決者〈食料生産者〉エネルギー問題の解決者〈燃料生産者〉地球温暖化の解決者〈時代の冬〉海洋プラスチック問題の解決者〈清き清浄なる世界〉・・・・
一つ、国が戦争予告を取りやめてからはさまざまな国が戦争予告を取りやめていった。
それはそうだろう。燃料がないから、食料がないから戦争をしようと思ったのだ。大義名分がなくなったのに戦争を仕掛けたらそれこそ名ばかりになった国連加盟国に袋叩きにされる。
そして世界が一度平和になった、何が起こったのかわからないが世界中の14歳以上の人間の全てが異能を手にした。
そして時代は流れ、2090年 様々な異常気象が無くなった人類は異常気象があったときと同じく戦争を起こそうとしていた。兵器開発よりも、より強い異能者を手に入れることが国家と軍隊の1番の目標になっていた。そうした場合14才で発現するのだから学校を作り、そこで教育すればいいのではないか、と そうして異能力高校が生まれたのだ・・・・・・・・・それを日本でやるのは良かった。だが、日本という国家は変な間違いをした。
能力の強さを試験に持ちいなかったのだ。 国会でそれを持ち出されて内閣はひどく焦ったのだろう。解決策も意味のわからなかった。
ーーーーー学校内で異能バトルを始めたのだ。
ルールは簡単、学生同士が学校を卒業するために“単位”をかけて争うのだ。
やはり、頭おかしいのではないだろうか。
そんな中ここに一つおかしなクラスがあった。1組2組3組4組と続いてのZ組
何故数字ではないのか、それはここにいる異能者にある問題があったからだ。
「えーっと、初めまして金剛 弘人です。能力は身体強化1倍の効果を持つ〈変わらずの夢〉です。まあほぼ意味ないけど・・・それは皆さんも同じですよねー」
そう、異能の中にはS、A、B、C、Dのランクがあるのだが、その中でも異能なのに効果がほぼないというものがあった。それらは暫定としてZランクと呼ばれるようになる。
このクラスは、その効果のない能力者によって構成されていた。どう考えても最悪なクラス
そんな中にZランクの中で史上唯一 最強と言われることになる男がいた
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Zランク異能〈時への反逆〉の所持者 氷上 空一郎は絶望感を心の中に滲ませていた
彼だけではない
「いや、このクラスでどうやって勝てと?無理だろ・・・」
小倉 相馬 能力 〈 不動〉 ただ体が動かないだけ、という能力を手にしている。どうすればいいんだよ、と悪態をつきながら発言する
「それじゃあ黙って他のクラスの奴らだけ卒業させるの?」
入札 未葉 能力 <自殺者> 自らが死んだ時に周りの奴らを巻き添えにする、という能力の所持者で、眼鏡をかけている女の子だ
能力はその人が何を願ったか、というのがどの能力を発現するかの基準になる。 そんな中で自殺の能力を手にしている者と仲良くなろうとする人はいないだろう。特に女子にはカーストがあるし、と氷上は推察する。小さい頃から人の心を予想することは得意だった、だいたい会っているだろう。
氷上にはどうしてもここを卒業しなければならない理由がある。
少なくとも最初の一年で諦めることはない
なのでこの騒動をなんとかして収めなければいけないのだが・・・・・・
(いや、こういうのは苦手なんだけどな)
人をまとめる能力など氷上は所持していない。もちろん経験もない。
「全くもってその通り、というやつだな、」
だから、その男が名乗り出たのは意外だった。
伊勢 栄作 能力運命の対抗者
リーダー気質で茶髪、面倒見も良さそうだ。ちょうどいい。
ニヤリと口角が上がる。こいつを表のリーダーにして、裏で動くとするか。
ちなみに、ふふふっ と氷上が笑っている姿は全員が見ており、それどころか、気持ち悪いとさえ思われていたのだが、彼はそれに気づくことはなかった
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「えーっと、この学校のルールを説明します」
窓際のショートヘアーの明るい髪の女性が実は先生であり全員が驚愕した・・ということは置いといて、ルール説明へとなった。
要約するとーー
1 この学校は500単位をそろえたら卒業できる。
ー一1人が卒業したら次の人はさらに10単位を追加で獲得しなくてはならない。
2 単位は3つの方法で手に入る。
ーー1つ 異能や銃器を使って戦い、勝利する。一人倒すと2単元相手から奪える。
ーー2つ どこかのクラスで毎日ランダムにテストが行われる。最大40人まで受けることが可能で、一人が
80点以上をとるとそのクラスの人全員に1単元、100点を取ると取った個人は2単元を獲得するこ
とができる。
ーー3つ なんらかのイベントの時に手に入れる。
3 戦いでは、HPを100設定する。本人はそのHPがなくなったら所属クラスに転送される。
ということのようだ。
「それじゃあ頑張ってね〜〜 え? 私?教師は戦いに参加してはいけないから〜〜」
(使えないな、この教師・・・・・)
ここにBランク以上の精神操作系統の異能者がいたらこの教師から情報を得られるかも・・・と思うとこのクラスに来たことを後悔する気持ちが積もる。
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とりあえず今日は帰ろうか。
この学園は寮制だしな。
今日は入学式だから授業(そもそもこの学校ではバトルの邪魔をしないため存在しない)もないしな、
俺は今まで座ってた席から立ち上がった。
文才「亀超えてモグラ更新」
アタブ(それってカタツムリと同じ速さなのでは・・・・)
文才「入札 は“いりふだ“といいます。」