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世界を生き抜く悪党の美学  作者: 横切カラス
12章 悪党は過去の悪事からに逃れられない
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第15話

やったー

アンヌとデート。


せっかくのデートだし恋人みたいに、肩抱いちゃお。


「ヒカゲ君。

あんまり調子に乗ったらめっですよ」


「はーい」


怒られちゃった。

でも可愛いめっをゲットしちゃった。


「さっきも結果的には良かったから許してあげますけど、あんな嘘はいけません」


「なら嘘にならないように今夜あたり――」


「ヒカゲ君。

もう私帰りますね」


「ごめんごめん。

嘘だって」


「いえ。

今日と言う今日は許しません」


「うわ〜ん。

ごめんなさ〜い。

許してよ〜」


「ちょっとヒカゲ君。

こんな所で泣かないで下さい」


「だって〜

アンヌが許してくれないんだも〜ん。

アンヌに嫌われちゃた〜」


「別に嫌いになってませんよ」


「本当?

怒って無い?」


「はい、怒っていません」


「許してくれる?」


「はい、許してあげます」


「デートもしてくれる?」


「ええ、デートしましょう」


「やったー。

アンヌとデートだー。

アンヌ大好きー」


「もう、今回だけですよ。

次は許しませんからね。

ちゃんと反省はするんですよ」


「はーい」


アンヌちょろーい。

超優しい。

そして超可愛い。

また今度やっちゃおうっと。


デートだから表通りを散策する事にしよう。

周りのみんなにアンヌみたいな可愛い子とデートしてる所を見せつけちゃお。


「そうだ。

アンヌ、これあげるね」


「これはなんですか?」


「化粧品の新作ギフト」


「ありがとうございます」


アンヌは嬉しそうに受け取ってくれた。

やっぱり女の子にはこの化粧品は人気みたいだ。


「でもいいんですか?

こんなにいい物貰って」


「いいよ。

いっぱい持ってるし」


「ははーん。

さてはヒカゲ君。

こうやって女の子を口説いているんですね」


「えー。

そんな事無いよ。

あっ、でもアンヌなら可愛いから口説いちゃう」


「ほら、そうやって色んな女の子を口説いているんでしょ」


「違うよ。

アンヌだけ」


「どうでしょう?

だってヒカゲ君はもう4人もお嫁さんがいるのでしょ?」


「それはヒナタが勝手に言ってるだけだよ。

誰も本気で僕の事なんか相手にしてないよ」


「そんな事無いと思いますよ」


「そんな事あるよ。

だって僕だよ」


「じゃあ、もしみんな本気だったらどうしますか?」


「ないない」


「もしもの話です」


「もしもね…」


リリーナとシンシアとレインとルナでしょ?

もしもみんなと結婚したら……


「誰も僕に優しくしてくれなさそう」


「そんな事無いと思いますよ」


「そんな事あるよ。

今だって僕に優しいのはアンヌだけだからね。

毎日アンヌに慰めてもらわないと割に合わないよ」


「そんなの他のお嫁さんに悪いので出来ません」


「えー。

じゃあアンヌも僕のお嫁さんになって貰おうっと」


「そうやって口説くんですね」


「アンヌだから口説いちゃう」


「わかりました。

ではもしもそうなったら私も貰ってくださいね」


「やったー。

アンヌは僕のお嫁さん」


「その代わりみんなには優しくしてあげてくださいね。

もしもの話ですけどね」


「はーい」


もしもの話でもアンヌをお嫁さんにしちゃった。

めちゃくちゃ嬉しい。


まあどうせありえない事だしね。

宝くじで10億円当たったらと同じぐらい楽しい話しとかないとね。


「ヒカゲ君。

あれを知っていますか?」


町を歩いているとアンヌが凄く独創的な塔を指差した。


「知らない」


「あれは終戦記念に建てられた塔なんですよ。

所謂平和の象徴ですね。

一階は戦争で親を失った子供達の為の孤児院になっていて、2階より上は子供も大人も遊べる施設がいっぱいあるんですよ」


「へー、そうなんだ〜」


「ちなみにデザインはお義父様がしたのよ」


「え?そうなの?」


それは知らなかった。

あの父はなんかいろんな所で名前が出て来るな〜

どうやら父は結構センスもいいみたいだ。


「塔の上から下で一気に降りる滑り台が人気みたいです。

せっかくですので滑ってみますか?」


「そうだね。

行ってみよう」


アンヌと一緒なら何処だって楽しいからね。



塔は下で見るより高かった。

王都を見渡せる高さだ。


満月泉も微かに見える。

こう見ると結構大きいね。


でも、どう見たってドーナツ泉だけどね。

名前考えた奴のセンスを疑うよ。


それでお目当ての滑り台は、ローラータイプだった。

これはスピード出そうだ。


本当に人気らしくて結構並んでいる。


ちゃんとお尻に敷くソリも用意されていた。

1人用とカップル用がある。

もちろん僕はカップル用を借りて来た。


「ヒカゲ君。

なんでカップル用なんですか?」


「こんなに並んでるんだよ。

一緒に滑って少しでも早く次に回してあげないと」


「それはそうかもしれませんが……

エッチな事したらダメですよ」


「もちろん」


怒られないギリギリを責めるよ。


「アンヌは前と後ろどっちがいい?」


「そうですね……

後ろにします」


アンヌは乗り方の説明の絵を見てから答えた。


「ヒカゲ君を後ろにすると、抱きつくどさくさに紛れていろんな所を触られそうですから」


残念バレてた。

でもアンヌは甘い。

カップル用を許可した時点で僕の思惑にハマっている。


超スピード出して後ろから思いっきりアンヌに抱きしめてもらおうっと。

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