表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界を生き抜く悪党の美学  作者: 横切カラス
8章 悪党は全てを奪い去る
143/285

第5話

スミレの報告が終わった。

信じられない程調べ上げていた。

あれはかなり大変だったと思う。


お礼に僕はみんなに夕食をご馳走した。

ご馳走すると言ったらすぐにみんな帰って来て全員集合したのには驚いた。


よっぽど大変だったんだね。

夕食ぐらい奢ってもらっても割に合わないぐらいに。


久しぶりにみんなで楽しく食事するのは楽しかったな。

なんか誰が僕の隣に座るのかケンカしそうになったけど……


そこまで避けられると少しばかり傷ついちゃう。

でも、僕の隣が嫌なのは良くわかる。


まあ、そんな事は気にしても仕方ないから楽しい事だけ考えて今日は寝よう。


そう思ってたのに部屋の扉の前でため息が出た。


また来てるよ。

こんな夜遅くに男の部屋に来たらダメだっていつも言ってるのにな〜


「おかえりダーリン」


僕がリビングに入ると、凄い自然にリリーナがコーヒーを飲んで寛いでいた。

まるで僕が間違えて入って来たと錯覚するほどだ。


「ねえリリーナ。

いつも言ってるよね。

こんな夜更けに男の部屋に来るのは危機感が無さすぎるって」


「なぜ?

あなたが襲うっていうの?」


「襲わないよ」


「ならいいじゃない」


あれ?なんか機嫌悪い?

朝からずっとじゃん。

まだ機嫌が治らないの?


「別に襲ってもいいわよ。

抵抗しないから」


「だから、そうのはダメだって」


「あら?抵抗する女の子の方がお好み?

あなたの好みに合わせるわよ」


「そう言う話じゃなくて――」


「来月の祝日空いてるわよね」


なんか急に話変わったぞ。

やっぱり機嫌が悪いようだ。


「え?来月の祝日って12月25日?」


前世でもとても凄い人の誕生日だったけど、こっちの世界でも神様の誕生日らしい。

偶然って恐ろしいね。


「空いてるって言ったら空いてるけど」


「私とデートだから」


「えー、嫌だよ。

せっかくのお休みなのに」


「嫌じゃない!」


リリーナが机の上になにか紙を叩きつけた。

一体なんの紙?


「その日は宣教師学園の聖教祭があるのよ」


ああ、あれね。

いわゆるクリスマスパーティーでしょ。

前世から僕と無縁のイベント。


「これがその招待チケット。

私とデートしなさい。

拒否権は無いわよ。

どうせあなたも行かないといけないのだから」


「僕が?

なんで?」


「あなたの家族も来賓として招待されてるからよ」


「まさか〜

うちは田舎男爵だよ」


「残念ながら本当よ」


「もしそうだとしてもヒナタが行くから大丈夫。

僕みたいなポンコツ連れて行く方が恥ずかしいよ」


なんたって次期領主はヒナタだからね。

社交の場にはヒナタが行く方がいいに決まってる。


「あらそう。

なら私は他の男を誘って行くことにするわ」


「それがいい。

楽しんでおいで」


なんで睨むんだよ。

僕なんか悪い事言った?


「それにしてもヒナタちゃん可哀想ね」


「なにが?」


「魔法剣士学園の特待生は毎年招待されてるのよ。

今頃ヒナタちゃん、学校の友達と行くの楽しみにしてると思うわよ。

でも、ダーリンが行けるのに行かないとなるとヒナタちゃんが来賓として行かないといけなくなるわね」


「確かに……」


それはダメだ。

ヒナタの楽しみを奪う訳にはいかない。

でも、僕も来賓なんかで行きたく無い。


「二人共行けない理由があればいいのだけどね。

そしてここにルナからの招待チケットがあります」


リリーナは得意気な顔でチケットをヒラヒラさせている。

それはもう、とてもいい顔だ。


「来賓で行くぐらいなら私とデートした方が楽しいと思わない」


「……そう思う」


そりゃあ来賓なんかで行ったら、つまらない社交辞令オンパレードの会話を聞く羽目になる。

それよりはリリーナと一緒に行った方が数倍マシだ。


マシなんだけど……

マシなだけなんだよな〜

なんて理不尽な二択なんだ。


「でも残念ね。

もう私は他の男を誘う事にしたの。

ても、ダーリンがどうしても私とデートをしたいと言うのなら、考えてあげなくも無いわよ」


「……僕とデートしてください」


「どうしてもデートして欲しい?」


なんか今日はやたらと絡んでくるな〜

ストレスでも溜まってるのかな?


「どうしてもリリーナとデートがしたいです」


「もう、ダーリンったら仕方ないわね。

そこまで言うのならデートしてあげるわ」


リリーナは満足したみたいで、凄くいい笑顔になった。

どうやら僕にこれを言わせたかったみたい。


「そういや、ルナと会ってたの?

男と会うって言ってなかった?」


「え?なに?

気になってたの?」


「まあね」


リリーナの猫被りに騙された哀れな男ってどんな奴だろうって気にはなってた。


「な〜んだ。

やっぱり気になってたんだ〜

ダーリンったら澄ましてたけど、内心は焦ってたのね。

これからは我慢しなくていいわよ。

それぐらいで嫉妬深いなんて思わないから」


なんか良くわからないけど、とても上機嫌になった。

鼻歌まで歌い出すしまつ。


「心配しなくも大丈夫よ。

男はいたけど、ルナも一緒だったから。

それに昔振った男よ。

私は今も昔もダーリン一筋よ」


「はいはい」


「今日は一緒に居てあげれなかったお詫びに一緒に寝てあげてもいいわよ」


「遠慮しとく」


なんか今度は上機嫌過ぎて絡みがめんどくさくなってきたぞ。

早く帰ってくれないかな〜


「ダーリンったら本当に照れ屋さんね。

でも良く考えたら私も今日は勝負下着じゃないからダメね。

ちなみにダーリンはどんな下着がお好み?」


「君は何着ても美人だろ」


「そうね、そうだったわ。

でもせっかくならダーリンの好みが知りたいわ。

そうだ。

今度一緒に買いに行きましょう」


「はいはい。

わかったわかった」


「ウフフ、約束ね。

じゃあそろそろ帰るわね。

でも、こんな夜更けに美人の一人歩きは危ないと思わない?」


勝手に来といて良く言うよ。


「はいはい。

お送りしますよ」


「ダーリン大好きよ」


はあ〜

やっと帰ってくれるよ。

なんかどっと疲れたよ。

少しでも面白かったと思ったら下にある☆ ☆ ☆ ☆ ☆から、作品の応援をお願いします。


1つでも構いません。


ブックマークも頂けたら幸いです。


よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ