第一話 灰色の男
目を通して頂き、誠にありがとうございます。
小説自体は本当に初心者です。
妄想が好きで、ファンタジーなことをずっっっと考えています。
変態です。申し訳ない。
読んでる中で「ん?」ってなった点があれば沢山ご指導頂きたいです。
そして、沢山叱って縛ってください。
変態です。申し訳ない。
楽しんで頂けるに頑張ります。
対魔ブリックス聖戦
それは、ブリックス皇国軍の人類と魔王の率いる魔族により始まった戦争。
3年もの月日が流れ、『勇者コルリオ』の手により、魔王は討ち取られ、その戦争の決着は着いた。
━━━それから10年の月日が経った頃
ブリックス皇国の街の裏路地、通称『ネズミの洞穴』
ここには、街のチンピラや薬物中毒者や指名手配犯など、様々な訳アリの人々が集まる。
ネズミの洞穴に巣食う者達、彼らは皆、『ラッド』と呼ばれている。
そんなネズミの洞穴に今日も新しいラッドがやって来る。
そいつは、灰色のローブを纏った男だった。
その男を見た瞬間、ラッド達は立ち上がり、男の前に立ち道を塞ぐ。
「おいゴラァ、お前はここの人間じゃないよなぁ?」
「先輩達に挨拶が必要だドン!」
「……薬を持ってナイカ?フヒヒ、ナンでもイイからヨォ」
いけしゃあしゃあと灰色の男にラッド達は纏わり着いた。
中には、薬欲しさに、男のコートのポケットに手を伸ばそうとしている者もいる。
「どいてくれないか?僕は、貴方達に危害を加えるつもりもないし必要以上に関わるつもりもないんだ」
男の声は若い青年の声だった。
だが、その声には感情がなく、とても乾いてるような声で淡々と言葉を発したのだった。
「おいおい、ガキかよ!?こりゃツイてるな!」
「待つドン!コイツに目を付けたのはオイラだドン!」
「薬のお金…!フヒヒ…ボクくん、ジッとしててクレヨ?」
ラッド達はそれぞれ目の前の男を見て目を輝かせる。
ネズミの洞穴において、子供とは、価値の高い売り物でしかない。ブリックス王国では、奴隷制度が普及しており、労働力や医療の実験体、又は富裕層の玩具として奴隷は人気なのである。
「「「武装展開!」」」
ラッド達の手に、ナイフやハンマー鞭など様々な武器が出現した。
詠唱武装━━━人の体内の『魔力』を媒体として、好きな形の武器を形成する魔法である。
形や大きさや強度は形成する際に消費した魔力に比例して変化する。体内の魔力以上の物を形成しようとした場合、『生命エネルギー』から消費、つまり寿命を削ることで、形成することが可能となる。
「じゃあ、早いもん勝ちってことで!」
「オイラのハンマーでみんな潰すドン!」
「……殺したら、意味ナイダロ……」
ラッド達が男に飛び掛かり、攻撃してくる。
男はそれらを避けることなく、一身に受ける。
鞭で動きを封じられ、ナイフで胴を切られる。
最後に大男のハンマーにより、男は後ろに飛ばされた。
「なんだよ、抵抗しないなんて楽勝だな♪」
「コロシテないヨナ…?」
「しっかり力加減は出来てるドン!まぁ、骨は何本かイッてるかもしれないドン!」
武器をしまい、ラッド達は男に近付く。
目の前には、立ち上がる様子のない男、そしてラッドの頭の中には金に囲まれて生活している妄想。
彼等の口角は目元まで上がりそうな勢いで笑っていた。
「アハハ、流石にネズミの洞穴さん達じゃあ僕を殺すことなんて出来ないですよね」
「「「!?!?」」」
ラッド達は驚く。
誰だって驚くだろう。
目の前の倒れていた男は急に上体を起こしたのだ。
しかも、笑っている。恐怖を感じている時の狂気を持った笑みでは無い。単純に自分が切り裂かれ、ハンマーで飛ばされたことに対して面白そうにしているのだ。
「お前、なんで生きてんだ?ってか、あれ、俺お前のこと切ったよな?」
「あ、気づいちゃいました?ボク、治りやすい体質なんですよねぇ。あ、ゾンビとかじゃないですよ?」
ラッドの1人が男の銅に切り傷がないことに気付く。
それに対して男は『治りやすい体質』などと、ふざけた言葉で返した。その瞬間にラッドの3人は察する。
『『『コイツを売ることが出来れば…大量の金が!!!』』』
恐怖よりも、自分達の幸せの未来を想像したらしい。
若しくは、超常的な物に触れて可笑しくなったのかもしれない。
「あのぉ、切ったことや殴ったことはチャラにしてあげるので、僕を見逃すっていうのは…」
「見逃すわけないだろ!」ドン!」ロ!」
「ですよねぇ。じゃあ、僕も抵抗させてもらいますね?」
「お前みたいなガキに何が出来んだよ!?アァ?!」
ラッドの男達は爆笑する。
そして、再度自分たちの手に武器を展開させて男に飛びかかる。
「おい、今だけ協力しろや!コイツ捕まえるぞ!」
「言われなくてもわかってるドン!」
「足を引っパルナヨ…!?」
3人が一斉に男に飛び掛ったと同時に、男の手は『パンッ』と両手の手のひらを合わせて、詠唱をした。
「武装展開」
━━━数十分後のネズミの洞穴にて
「なんか、ココ焦げ臭くね?」
「あ、やっぱそうだよな?肉の香ばしい匂いというか…」
「いや、それは分からないわ…。ってか、あれ?いつもここにいる3人ってどこいったんだ?」
「これは、今日の晩飯はステーキだな!」
「聞いてねぇし…」
とあるラッドの会話から察するに男達の戦闘の跡には、香ばしい(?)肉の香りがしたらしい。
きっと誰かが焼肉でもしたのだろう。
投稿ペースは不定期です。早めに投稿できるように心がけるかもしれないです。
縛ってくれると早くなります。
変態です。申し訳ない。