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もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アリッサ5才

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がっぽがっぽ独り勝ち大儲けはダメなんだって~

 動揺の激しかったマシューが元に戻るまで少し時間は掛かったが、その後はリバーシの売り出し時期や万年筆の選定についての話になった。

「リバーシの売り出しは、そんなに先にするの?」

「人生ゲームが売れているので、落ち着くまで待った方がいいでしょう。あまり立て続けにカールトン商会から新商品を出すと、他の商会との関係が微妙になります」

 私の結婚もそうだけど、ここも他とのバランスなんだ。出る杭は打たれるって、この世界でも通じるんだなあ……。

「それに万能調味料の件もありますしね」

「あ~、忘れてた」

 ルパート閣下が聞いたら、ショックを受けるかしらん。……悲しそうなルパート閣下、ちょっと見てみたいけど。

「来週から、ジョンと詰めに入ります。ほぼ材料は決まったので、後は配合具合と量産体制を整えるだけです」

「ありがと、マシュー」

「それ、僕より父に言ってあげると喜ぶと思います。権利関係の手配でずっと走り回っていますから」

 ほえ?権利?

「新技術や新商品は、権利登録が必要ですから。でないと、あっという間に摸倣品が市場に溢れる」

 なるほど。特許みたいなのか。

 それとも商標権とか著作権とか、そっちに似てるのかしら?商売のことは分からないなあ。てゆーか、そんなのがこの世界にもあるなんて知らなかった。

「その手続きって面倒なの?」

「まあまあ面倒ですね。特にお嬢様の商品は今までにない物ですし。ゲームなんて、今まで権利登録したことないからギルドも混乱したらしいですよ」

 ふむふむ、新しいことを広めるには、何ごとも手順が必要ってことなんだね。私一人で暴走しないよう注意しよう。


 マシューの帰り際、彼の10才の誕生祝いを渡す。

 本当は3日後のお祝いパーティーに行って、そこで渡すつもりだったんだけど、今の私が参加したら迷惑だもんね……。

「え?お嬢様に祝って頂くほどでは……」

「だからわたしに教えてくれなかったの?結構、ショックだったんだけど」

「……10才なんて通過点ですし」

 やっぱりこっちの人は誕生日って軽い扱いなんだなあ。

「ま、これからもまだまだマシューの力が必要だからヨロシクってことで!」

「賄賂は必要ないですよ」

 笑いながら、それでもマシューは嬉しそうにプレゼントを受け取ってくれた。

 ディにお願いして超特急で誂えた礼服だ。これから先、ブルーノについて商談の場に出ることがあると聞いている。勝負服は重要だもんね!

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