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もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アリッサ5才

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かなり重態だったようです……?!

 目が覚めたら、3日後でした。

 しくしく。

 春華祭の屋台巡りを楽しみにしていたのに……。

 呆然と落ち込む私に、家族は全員、焦燥感も露な顔で「体調は?」「気分は?」「みんなのことは分かるか」と矢継ぎ早に質問してくる。よく見ると、廊下にはメイドや従僕達の姿まである。

 ああ~、ごめんなさい。みんなに心配、かけちゃった。

 でも、いきなり魔力を全部吸い上げられて、そのまま意識を失ったから、何が起きたのか自分の状態がどうなのか、私もさっぱり分からない。

 とりあえず今は手を持ち上げるのも辛いくらい、体が重い。あと、頭痛がする。

 すると、心配全開で取り囲む家族を押し退けて医師が現れ、診察が始まった。

 瞼を裏返したり、脈を計ったり、心音を聴いたあと、よく分からないガラス玉を私の手の平に乗せ、何かを見ている。ガラス玉は不思議な光をピカリと放っていた。

「一時的に魔力が枯渇していましたが……もう大丈夫ですね」

 医師は、汗をぬぐいながらホッとしたように家族を見渡して言った。

 ふーん。魔力枯渇状態になっていたのか。

 今までに2~3回、魔力枯渇でぶっ倒れたことはある。それをやると翌日は頭痛と全身疲労感がすごいので、なるほどと納得した。確かにこのダルさと頭痛は同じだ。ここまで酷い状態になったことはないけどさ。

「後遺症はありませんか?」

 お母さまが青い顔で医師に尋ねる。

「断言は難しいところですが、昨日、今日の回復ぶりを見る限りもう問題ないと思いますよ。2~3日、無理をせずゆっくりと過ごせば元気になられますでしょう」

「でも……でも、あんなに重態だったんですよ?!それに、こんな小さくて、まだ魔法も習っていないのに……完全な魔力枯渇状態になって、本当に大丈夫なものですか?!」

「こ、こればかりは前例がないので、はっきりと分かりません。ただ、お嬢様は魔力も回復していますし……」

 お母さまの迫力にたじたじになりながら、医師は必死に説明する。どうやら私は、相当、重態だったらしい。後ろにいるお父さまでさえ未だに憔悴感の漂う顔をしているので、どれほどの重態だったか、言葉で説明されるよりよく分かる。

 うん、でもまあ、もう大丈夫だと思う。確かに回復し始めている。

 とはいえ、魔力なんて全体の1割程度だけどね。3日でこれだけじゃ、元に戻るまでかなり時間が掛かるんじゃないかしら。

ブクマがいつの間にやら60件になっていました~…うれしいです、ありがとうございます!

しばらく休み無し更新を頑張りたいと思います。

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