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春華祭が始まりまーす

昨日の『他の商会を見学!』、冒頭4行が抜けていました……。

抜けていても読めない訳じゃないけど、少々、唐突展開だったと思います。ごめんなさい。

 春華祭は、1年の行事の中でも一番重要な祭事なので盛大だ。

 準備も大変。

 街中を花で飾る。何ヵ所かに大きな花の門を設置する。広場には巨大な花の塔を立てる。

 

 一方、領主一家は数日前から潔斎を行う。肉類は食べず、朝から水をかぶって身を清めるのだ。お菓子も食べれないので、この期間は結構辛い。

 春華祭最後の日に、領民の1年の厄(正確にはカドゥンと言う。前世で言う厄とは違うかも知れないけど、概念的には似ているので、私は勝手に厄と思ってる)を集めて焼き払う。

 どうするのかと言えば、髪の毛を納めたヒトガタに切った紙人形を、街の広場などで山積みにして焼くのだ。髪のない人はどうするのかな?と気になっていたのだけど、爪でもいいらしい。

 一方、領主一家は夜から神殿で祈りを捧げ始める。私は今年、初参加だ。

 でもさ、夜通し祈るなんて……子供には超ハードじゃない?

 一応、途中休憩もあるようだけど……休憩だけ?仮眠させてくれないのかな?

 そして春華祭当日は、お父さま達は街のあちこちで行われる新人式や成人式の祭祀に回る。夜通し祈ったあと、まだ祭祀があるなんてきっついよね~。中身は、まあ、収穫祭と同じような感じみたい。ありがたいことに私はまだ、こちらは参加しなくていいらしいけど。

 その後、3日間ほどは街中お祭りだ。

 

 潔斎期間中に、リックとテッドに会いに行った。

 テッドは、今回、新人式だ。

 なお、貴族の子には新人式というのは無い。その代わり5才の誕生日を大きく祝うのがそれに値するのだと思う。

 この世界では、子供が無事に生まれて大きく育つというのは前世に比べると厳しい。だから裕福な貴族なら5才、貧しい庶民なら7才まで育てばちょっと安心、お祝いしよう!……ていうのがあるのかも知れない。

「お嬢!冬の間、全然来なかったじゃないか!」

 会いに行ったら、テッドが開口一番、文句を言ってきた。

「だって忙しかったんだもん」

「お嬢、あれこれやり過ぎじゃね?」

「うん……さいきん、すごくそう思う。朝ねぼうして、だらだら1日すごしたい……」

「お貴族様って、そういう生活してるもんだと思ってたのになー。お嬢、早く老けるぞ」

「イヤ~、やめてぇ」

 前世で早死にしたのに、今の生活をしてるとこっちでも若くして過労死しそうで怖い。働き方改革した方がいいのかも。

 ただ、流されるまま生きてた前世に比べると、今は楽しいのよねー。困ったもんだわ……。

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