魔法学院に入学したよ!
とうとう私もマクニール魔法学院に入学した。そろそろ2月が経とうとしている。
前世とは全然違う学校生活に、毎日が新鮮で楽しい。
まずはなんといっても、寮生活!
寮って、ちょっと閉鎖的で特別な場所っぽいのが……すごくいいのよね。時間や規則はうるさいんだけど。
そうそう、それと、せっかくだから二人部屋に入りたかったのに、王族と四龍家は一人部屋でないとダメなんだって。その点が、すっごく残念。
でも、夜に寮監の目を盗んで友達の部屋へ行き、布団をかぶってコソコソ話をするのとか、超楽しい。
ただしすでに一回(というか、初回)、寮監に見つかってお説教されている。
入寮三日目で、いきなり寮則を破るとはいい度胸ですね!と、ぽってりした寮監のおばちゃんに怒られた。アナベル姉さまやディにも、寮生の模範になるべき四龍の人間が何をやっているのかと怒られた。
……てへ。
でもね。
アナベル姉さまは後でこっそり、「やるなら、絶対に見つからないようにやりなさい!」とコツを教えてくれたのよ。さすが姉さま。大好き!
……ちなみにアナベル姉さまって、監督生なんだけどね~。
授業も、もちろん楽しい。
特に魔法!
基本的に、普通はみんな学院に入ってから魔法を勉強するけど(王家や四龍家の男子は除く)、私って独学で勝手に覚えちゃったから……今さらながら知る基礎がいろいろとあって、目からウロコがぼろぼろ。
(ちなみに、私の魔力量が多いことは、もう陛下や四龍家にバレているけれど、他の一般生徒や異国に知られない方がいいので。
アルが作ってくれた魔道具で、兄さまたちと同じくらいの魔力量に見えるよう調整してもらった。
あと、全属性が使えることも内緒なので、これもアルが風と火以外を封印してくれた。アル、ありがと……!)
それから。
魔法の歴史は全然やってなかったから、興味深い話が多くて、面白い。
前世の歴史の授業なんて、年号を覚えるのは嫌いだったし、戦だの飢饉だの、遷都だの、あまり興味を持てなかったけれど。魔法の歴史は変わった魔法使いがたくさん出てくるから楽し~い!
ていうか、先生が小芝居をまじえて話してくれるから、すっごく分かりやすいのよ~。
で、その他の一般的な教科は、すでにしっかり勉強済みなので、授業では改めて確認する感じ。多くの高位貴族も私と同じ。
ただ、油断していると、先生から意地悪な問題が出されてアタフタしたりする。
とりあえずもうちょっとしたら、魔法の実践が始まるし、薬草の調合とか、そういうのもあるのですんごく楽しみ!
まあ、そんな感じで学院生活を楽しんでいるものの。
問題があるといえば……ある。
私、なんと一部の学生から嫌われてる……のよね……。
学院入学までに、お茶会なんかで他の貴族子女と交流してなかったツケかなぁ。
「じゃなくて、アルフレッド殿下と仲が良いからでは?」
天気がいいので、中庭でジョージーナさまやケイティさまとお茶をしていたら、ジョージーナさまがそう言った。
「え?でも別に婚約もしてないし……」
「だけど、殿下が愛称で呼ぶのは、アリッサさまだけでしょう?」
「うん……まあ、そうなんだけど……」
「それにエリオットさまや、もう婚約はされましたけど、マーカス殿下とも仲が良いとなると、みなさん、嫉妬が抑えきれないのでは」
なるほど。嫉妬、ね……。
ちなみに、さっきジョージーナさまに話したのは、授業中にペンを落っことしてしまった件だ。
隣の席のドロレスさまに「取ってもらえますか?」と頼んだけど、聞こえないフリをされた。仕方ないので取りに行こうとしたら……彼女、ペンを蹴飛ばしたのだ!
「あら!ごめんあそばせ」
と謝っていたけれど、あれは絶対にわざと!
もう、腹が立つったら。まるで小さい子供みたいな嫌がらせ、ヤメてよね。
ケイティさまが、カリカリとメモを取っている。
「で、アリッサさま。他にもありませんか?」
「もう、ケイティさま!小説のネタにするのはダメ~」
「いいじゃありませんか、彼女の名前を上手くもじって、主人公をいじめる最低な脇役として書いてやりますから!」
うん、それはぜひ読んでみたい―――いやいや、だからダメだってば。




