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もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アリッサ5才

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双子の掛け合いが超カワイイ

 さて、4人で人生ゲーム開始である。

 最初は明らかに乗り気でなかった王子も、途中から顔付きが変わってきた。

「……成績が悪くて留年だと?!」

「宿題をやり忘れて廊下に立たされ、一回休み……?」

 王子とエリオット様は、魔法学園ルートに入ってから、なかなか進めない。普段、感情を表に出さない二人が何度もショックを受けていて、その顔が申し訳ないけど面白い。

 一方、クローディア様は絶好調である。

「ふふふ、期末試験で最優秀者として表彰ですって」

「いや、ディがそれは無いだろう」

「ひどいですわ、エリオット!わたくしがバカと言いたいわけですの?!」

「いつも私より成績が低いじゃないか」

「こ、ここでそんなこと言います?!」

 ああ~もう、可愛いな!

 この二人のやり取りをこんな間近で拝めるなんて……友達になれてホント良かった。

 なお、途中から私は一人だけ、魔法学園に入学するルートではなく、冒険者ルートに進んでいる。

「やった~、魔兎10匹倒した~!」

「……君は結構、激しい人生が好きだな」

 次々と襲いかかる魔物との戦いに一喜一憂する私を見て、エリオット様が理解出来ない表情で呟く。

 私はふふふと笑った。

「エリオット様も殿下も、もっと人生たのしんでくださいな。実際の学園生活だと、お二人とも体験できないでしょ、留年とか廊下に立たされるとか」

 言われて、二人は顔を見合わせる。

 クローディア様が微妙な顔をしているエリオット様を見て、幸せそうに仰った。

「まあ!もし、本当にエリオットが廊下に立たされるような事態になったら、わたくし、画家を呼んで絵に残しますわ!」

「うわ~、みてみたーい!そしてそれを、水龍公爵家に代々つたえるんですよねっ」

「それは冗談でも笑えない!」

 エリオット様の悲鳴が響きわたり、王子も私もクローディア様も、大笑いをした。

 

 その後、私は火竜に負けたが(炎龍公爵家の娘なのに!)、魔石鉱脈で大儲けしたりもして、なんとか2位でゴール。

 やったぁ!

 結果としては1位クローディア様、3位王子、4位がエリオット様である。

「くっ……。魔法学園の卒業にあれほど時間がかからねば、もう少しマシな結果になったのに」

「ホホホホ、それがエリオットの実力なのよ。わたくしの足元にも及ばなくて残念ね?」

「……もう二度と、ディの宿題は手伝わないぞ」

「え?イヤだ、エリオット。これはゲームよ、そんな心の狭いこと言わないでちょうだい」

 前回以上にエリオット様とクローディア様と仲良くなれたし、王子もすっかり双子と打ち解けている。

 嗚呼、良いお茶会になったわ~。

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