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もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アリッサ5才

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第2回ゲーム大会を始めるよ!

 エリオット様とクローディア様は、だいぶ早めにやって来た。

 二人とも目がキラキラして、ゲームやる気満々だ。

 可愛い。尊い。

 なお、今日はアナベル姉さまもライアン兄さまも参加せず、私一人でお茶会準備をしている。といっても、招待客は水龍公爵家の二人と、アルフレッド王子だけだ。

 だって2公爵家と王家の人間がいるお茶会なのよ?普通の神経の人間なら、気詰まりしそうじゃない?それとも、野心ギラギラな家はぜひ参加したいものなのかしら。

 ま、私はまだ知り合いが少ないからね。他に呼べる人が思い付かなかったというのもあるけど。


 エリオット様は、色とりどりの花と、本を持ってきてくれていた。

「君は他国の風習や文化に興味があると言っていただろう?これは、50年ほど前の冒険者の探険記だ。面白いと思う」

「まあ!ありがとうございます。うちには、こういう本が置いてなくて。うれしい~」

「少し表現が古いので、読むのが大変かも知れないが……」

「だいじょうぶです、本をよむのは好きなので」

「そうか。さすがだな。では、また違う本も見繕って持ってこよう」

 クローディア様は、素敵な白い手袋とお菓子を渡してくれた。ツンと顔を上げながら、居丈高に言う。

「我が領では絹織物が盛んですの。この手袋を差し上げるわ。それと、こちらの焼き菓子は、うちの名産の栗をふんだんに使ってて……」

「うわぁ!おいしそうです!わたし、栗、大好き。手袋もありがとうございます。やだ、わたしもお二人に何か用意しておかなくちゃダメでした。はずかしい……」

「こ、これは素晴らしいゲームに関わらせてくれたお礼よ!気を使わないでちょうだい。そ、それに、わたくし達……と、友達でしょう」

 さっきまでの勢いはどこへやら。急にもじもじと目を逸らすクローディア様。指をこねこねしている。

 ぎゃー、ヤバイ!

 鼻血出そう!めっちゃ可愛い~!

「はい!友達ですよね。わたし、まだお友達がいなかったので……お二人が初めてのお友達です」

 感動に胸を震わせながら、思わずクローディア様とエリオット様の手を握り締める。

 二人はそっくりな顔を真っ赤にさせて、「え、ええ」「う、うむ……」と恥じらいながら頷いてくれた。

 最初は最悪なスタートだったけど、まさか友達になれるなんて。

 前世の知識よ、ありがとう!

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