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誰が一番面倒な人物か?

今日は文章量も少ないのに、投稿遅れました。ごめんなさい!

 その後、3人でリバーシ大会開催に向けての詳細を詰めた。

 アリッサは、午前中に取り乱したあの件がまるで嘘だったかのように、テキパキと話を進める。一度自宅に戻って、落ち着いたのだろうか?すっかり元通りになっているので、ホッとする。

 とはいえ、アリッサやアナベル嬢は大会に参加できない―――と知ると、予想通りアリッサは怒った。

 うん、絶対、怒ると思ったんだ。

 怒ると、彼女の金の瞳はキラキラと燃え上がって、視線が逸らせないくらい綺麗だ。綺麗なんだけど……真正面からそれを受けると、なかなか怖いものもある。

 兄上も一緒になってなだめてくれて、なんとか、納得してもらった。

 ふう。

 兄上もいてくれて、良かったよ……。


 アリッサを見送ってから、兄上がしみじみと呟いた。

「アルフレッドとアリッサ嬢が本気でケンカしたら、大変なことになりそうだなー」

「……どういう意味ですか」

「2人とも、頑固で引かないところがあるだろう?そして、自分の意志を通すための実行力もすごい。そういうところは、私としても見習わなければなぁと思っているが……将来、お前たちがケンカすることがあっても……私は巻き込まないでくれよ?」

 ……アリッサとそんな大ケンカをすることなんて、(たぶん)無い(はずだ)。大体、兄上を巻き込むようなケンカってどんなケンカだ?

 僕が苦笑いを浮かべていたら、兄上は真面目な顔で僕の肩を叩いた。

「……私の周りの既婚侍女たちが言うには、幸せな結婚生活の秘訣は互いに譲り合う精神らしい。覚えておくといい」

 なんだか僕もアリッサも我が強くて譲り合う気がないみたいな言い方だ。

 失礼な。そんなことないのに。

 兄上の中で、僕とアリッサはどんな風に思われているんだろう?


 翌日、火龍公爵と会ったときに愚痴をこぼされた。

「リバーシ大会に行けないと知って、アナベルの方が大騒ぎでした。あの気の強さは誰に似たのか」

 溜め息をつきながら、公爵は遠くを見つめた。かなり遠くを見ているような気がした。

「アナベルがあれで引き下がるとは思えません。しばらくあの子から目を離さない方が良さそうです。あれだけ怖い目に遭っておいて、まったくあの子は……」

「アナベル嬢の方が大会参加したがっているのですか?」

「毒殺犯を自分で捕まえると息巻いてます」

「……危ないので、部屋で大人しくしてて欲しいですね」

「でしょう?どうもアナベルがアリッサを焚き付けて要らぬ画策をしそうで心配です。アリッサはあれでのん気なところがありますから、ちょっと目先を逸らせると誤魔化せるんですけどねぇ。アナベルはそうは行かない」

 な、なるほど?

 アリッサよりアナベル嬢の方が要注意なのか……。

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