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もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アリッサ7才

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ちょっとイライラ

急に一週間お休みして、すみません~!

今週は火土の2回更新です。よろしくお願いします。

 帝国へ留学する件の連絡がないまま、結局、アルは帝国へ旅立ってしまった。

 もう……もう、言葉もないよ、私。

 事前に話してくれなかっただけでもショックだったのに、挨拶も無しで行っちゃう?!そりゃ、私は今、王都に入らないようにとは言われているけどさ。あんまりじゃない??

 我慢しきれず、お父さまにそのことを言ったら……愕然とした顔をされてしまった。

「アルフレッド殿下は……アリッサに何も話していなかったのか?!」

「お祖父さまもビックリしていましたけどね。聞いてないです。いつから決まっていたのですか?」

「……まあ、急に決まった話ではあったが……冬至祭の前か後くらいだったか……」

 うう、そんなに前……!

 ガックリ落ち込んでいたら、お父さまが必死で言い訳を始めた。

「お前もちょうどその頃、あの赤目の少年の件で面倒なことになっていただろう。殿下も急に決まった留学だったからな、準備で慌ただしくなったし、謎の暗殺犯の炙り出しの件もあった。大変だったんだよ。……ああ、それに王城でアリッサが泣き出して倒れたこともあったな?いろいろと重なりすぎて、余裕がなかったのだろう。少し落ち着いたら、便りが届くはずだ」

 だから、殿下を責めるな。

 言外にそう言われて私は思いっきり膨れっ面をしたまま、横を向いた。

 すっごくいろいろ重なったのは事実だけどさ(しかも私が原因だったりするけどさ)。

 友達なら、決まった時点ですぐに知らせるもんじゃない?私のこと一番に思い浮かばなかったっていう時点で、私のことなんてどうでもいいって思っているんじゃ……。

 ふーんだ……。


 なんとなくムシャクシャして仕方ないので。

 気分転換しなくちゃ!……ということで、厨房へ。

 シェフのジョンは快く迎えてくれた。最近、ちゃんと朝のマラソンを頑張っているおかげか、以前より痩せて筋肉もいい感じについてる。

 うん、良かった!ジョンには健康で長生きしてもらわなくちゃ困るからね。

「今日は何を作られるんですか?」

 ニコニコとジョンが聞いてくる。

 ふふふ。今日はねー、あま~いドリンクが飲みたいのよ、私。

「チョコレートドリンクを作りまーす!」

「チョコ……ですか?」

 それともココアになるのかしら?

 チョコからココアは作らないよねぇ?たぶん、別物……。まあ、とにかくチョコレートの飲み物よ!

 ジョンが少しだけ心配そうな顔になった。

「カカロは、かなり興奮作用が強いようです。まだお嬢さまには早い気がするのですが……」

「大丈夫!ミルクの方が多いし」

「そうですか?」

 眉はまだ寄っているけれど、そそくさとカカロやミルクを取り出してくる辺り、ジョンのシェフとしての業は深い。新レシピの誘惑には勝てないのだ。

「ようは、出来上がったチョコを細かく砕いて、温めたミルクに混ぜ合わせていくの。沸騰させないように注意して。あ、砂糖も入れてね!」

「分かりました。では、少しずつ混ぜ合わせながら、味をみていきましょう」

 心得た様子でジョンは胸を叩いてくれた。

 んふふ、ジョンがいてくれて、良かったなぁ。私が今の食生活を満足できるのは、ジョンのおかげだよ……。


 ところで、カールトン商会ではもうチョコレートを売り始めたのだけれど(お得意さま限定)、なかなか好評らしい。

 そしてジョンによると、カカロはやはり長い時間をかけて丁寧に磨り潰した方が美味しいとのこと。

 そんな訳で、小麦を粉にする水車小屋の一つがカカロ用に改造された。カカロ用の特殊な石臼も開発され、日々、ゴリゴリ磨られている。

 カカロも、もう追加注文したらしい。

 ふっふっふっ。

 こうなるとチョコが身近になる日もそう遠くなさそうね。その頃には、きっと私も鼻血を出さずに食べられるようになってるはず……!

 楽しみ~!

予告なしの一週間休みのお詫び代わりに、テッド目線のSSをあとで活動報告に上げます~。

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