表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アリッサ6才

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

195/371

起きた!

 収穫祭が終わり、静かな日々が続いている。

 朝、護身術の特訓のあと、お祖父さまに見てもらいつつ初級の火魔法の練習もやっているのだけど、最近、ようやく自然な感じで使えるようになってきた……気がする。

 細かい調整もかなり上手になったと思う。

 お祖父さまが心配するくらい、必死に練習した成果だ。

 だって、ラクにいきなり大きな炎をかました件があるからね。咄嗟のときに無茶な攻撃をしないよう───完璧なコントロールが出来るようになりたいのだ(お祖父さまには言えないけれど)。

 それとも、トラブっても簡単には動揺しないよう、精神面を鍛えておいた方がいいのかな?ただ、精神面ってどうやって鍛えたらいいのか分からないのが問題なんだよね……。

 うーん、ラクに予告なしで急に襲いかかってもらうとか?でも、この特訓法は他の人に見られたらヤバいよね?

 あ、魔物退治に行ってみたらいいのかしらん。……どう考えても周りの反対に合うけれど。

 

 明日は私の誕生日という日の朝。

 日課でアナベル姉さまへの挨拶に向かったら、花を持っているお母さまと会った。赤や黄色、どれも色鮮やかで華やかな花ばかりだ。

「キレイですね、その花」

「いいでしょう?香りもいいの。アナベルの枕元に置いてあげようと思って」

「花の香りに包まれて眠るって、優雅~」

「でしょ、でしょう?でも、アナベルだったら、美味しい料理の匂いの方がいいかしら」

 私は思わず吹き出した。

 姉さまだったら、確かに花よりそっちの方に反応しそう。まあ、私だったら絶対に花の香りより料理の美味しい匂いだろうなぁ。

「今度、姉さまの枕元で揚げ物作ってみましょうか。ジュワジュワって音も刺激的でいいかも」

「ふふ、飛び起きるかもね?」

 2人でクスクス笑いながら姉さまの部屋の扉を開けて───私もお母さまも硬直した。

「お、はよー……」

 ふわぁ、と大きな伸びをしながら……アナベル姉さまが起き上がっていたのだ!


「姉さまーーーーーっ!!!」

 私は躊躇なく姉さまのベッドにダイブした。

「え?え、ええ?!ちょ、ちょっとアリッサ?!」

「姉さま、姉さま、姉さま~、うえ~~~ん!!」

 がっつりしがみついて、わんわん泣く。いつの間にかお母さまも横に来てて、私と姉さまを抱いて一緒に泣いてた。部屋の入口には、お母さまが持ってきた花が散らばっている。

 ああ、アナベル姉さまが目覚めて……良かった!

 本当に……本当に良かった!!

 1日前の素晴らしい誕生日プレゼント、ありがとうございます、神さま!

アリッサの誕生日前ギリギリでアナベルが目覚めました~!

ということで、アリッサ6才の章がとうとう終わりです。次からアル視点へ。たぶん、“視点1”のときよりは短めになると思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] いつも楽しく読んでます! 目覚めて良かった! 後は後遺症とか無ければ良し! 特に味覚に問題でたらかわいそうだから (毒によるものだから少し心配)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ