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もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アリッサ6才

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待ちに待った魔法の練習開始でーす!

 ようやく!

 ようやく、魔法の使い方を教えてもらえる日が来ました~!

 うれしい、もう待ちくたびれたよ!!

 

 私は朝からウッキウキ。

 目の下に隈のできているお父さまが呆れた顔をしている。

 むふふ~、今日の私はとっても機嫌がいいので。お疲れのお父さまにはサービスをしちゃおう。

 王城へ向かう馬車の中で、お父さまの手を丁寧にマッサージしてあげる。最初はビックリしていたお父さまだが、途中からすごく幸せそうな顔になっていた。

 ……うーん、お父さまがこんなニヤけた表情になってるのを見たのは、初めてかも知れない。アナベル姉さまの言ってたこと、本当なのかな。じゃ、これからときどき、可愛く甘えてみよう。それでお父さまが甘やかしてくれるようになったら、めっけもんだ(下心ばっちり)。


「アル!花火、すごかった!一番大きくてキレイだったね!」

 王城に着いて、アルに会うなり飛びついた。

 アルが綺麗な青い瞳を丸くさせる。あ、この顔、可愛い。

「う、うん。でも、一つ上げただけで、力尽きたよ」

「そうなんだ?花火ってホントに大変なんだね」

 さ、早くウォーレンさんのところへ行こう。

 気持ちが急いて、アルの手を引っ張って急いで歩き出したら、アルが空いてる方の手で顔を隠してしまった。

「……どうしたの?」

「なんでもない……」

 なんでもないって顔じゃないんだけどなあ?

 

 魔法の授業は面白かった。

 私の使い方は、やはり少し間違っていたようだ。

 ただ、何度も説明してもらったんだけど、言語的に理解するのが難しい。最初は、魔法の使える人から魔力の正しい流し方を教えてもらい(手を繋いで魔力を流してもらうのだとか)、それで自然と初期魔法が使えるようになるらしい。なので、ウォーレンさんとしても教えあぐねている。まあ、歩き方とか話し方とか、言葉で教えてもらうんじゃなく、自然と覚えていくもんね。それと似てるんだろうなあ。

 でも私は、魔力瘤の治療でウォーレンさんに何度も魔力を流してもらっていたので、普通ならそれで正しい使い方が出来るようになってもおかしくない。しかし、すでに変なクセがついていて、どうしても上手く矯正できないのだ。

 たぶん、頭で考えて、それで魔法を発動させているのが違う……ような気がする。

 例えば、日本語を話す日本人が、英語を話すために“日本語”で考えてから“英語”に翻訳するみたいな感じ。英語がネイティブな人だったら、間に変換は入らないでしょ?

 分かってはいても……くうう、直せない~。

「す、すすす少しずつ、な、直して……い、いけばいい。……ま、毎日、ち、小さな……火を出現……さ、させて、な、慣らして……いこう」

「はい!」

 ただし、魔力瘤を治した私は魔力量がすごいので、ちょっと間違えただけでも大惨事になる可能性がある。必ず、お父さまやお祖父さまと一緒に練習した方がいいと言われた。

 お父さまはヒマがないだろうなあ。ま、お祖父さまなら付き合ってくれそうだし、よし、明日から頑張るぞ~!

会うなり飛びついてきて花火を絶賛され、さらに手まで繋がれてアルフレッド、めろめろ~。

(その後ろで、リックが“あ~あ……”って顔で見てます)

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