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知らない広い部屋は落ち着きません

 豪華で広い部屋のムダに広いベッド。

 カールトン邸の私の部屋も広いけど、ここはそれ以上の広さだ。落ち着かない。

 正直な話、前世を思い出してからは、6畳くらいの部屋が恋しくなる。あれくらいの方が身の丈に合っているというか。大体、欲しい物はちょっと動けば取れるし(ちゃんと片付けていれば、ね)、冬は暖房もすぐ効くし、いい大きさだと思うのよ。

 広く立派なお城で暮らすって、何も知らない日本人だった頃はすごく憧れだったけど……案外、マイナス面も多い。ほら、トイレも遠くて大変だしさ。ちらっと聞いた話だと、古いお城ではトイレの数が少ないので、部屋の隅に衝立を立て、そこにおまるが置いてある場合もあるとか。それ、もしや侍女が片付けるの?イヤだぁ~。

 ちなみに前世の中世ヨーロッパとは違って、王国はちゃんと上下水道が整備されており(魔法で浄化する仕組みになっているらしい)、衛生面は大丈夫だ。

 さて、王城宿泊という予想外の展開で心が追いつかなかった私は、夜も遅い時間になって、ようやく頭の整理が出来てきた。

 夕食時の王子との会話から察するに、王子はどうも私と結婚したいというより、私に負けたくないというのが本音ではないかと思う。言葉の端々にそんな様子が感じ取れた。ありがたいことに、木から落ちた件はキレイさっぱり水に流してくれているみたいだ。

 きっと神童ともてはやされ、なんでも出来た王子が、1つ年下の女の子にいいように遊ばれる。悔しくて仕方ないのだろう。

 私が政治経済の勉強をしていることや、護身術を習っていることも知っていて、王子もこの頃は猛烈に勉強したり、体を鍛えたりしているらしい。

 王妃は、そんな風に王子を変えた私を高く買っているようだけど。

 ……はあ。変な対抗心を燃やさないで欲しいなあ。そのうち、一騎打ちを希望されたりしたら、どうすればいいの?


 悩んでいたら眠れなくなったので、夜の散歩へ行ってみることにした。

 王城なんて、滅多に来れない。せっかくの機会だから、見学しておかなくちゃ。

 そっと部屋を抜け出し、廊下へ。

 角に護衛の騎士がいるけど、向こうを向いたスキにささっと奥へ走り抜ける。

 王城は迷路のようだ。あまりウロウロすると迷子になるかも知れない。気をつけて回ろう。

 あ!よく考えたら、王子を誘った方が良いかも?そして、散歩しながら怖い話をするのだ。

 こういう大きなお城には怪談が似合いそうじゃない?で、途中でさっと隠れて、脅かすってワケ。おしっこチビったら、こっちの勝ちでしょ。

 うん、いいね。

 確か王子の部屋は、この右の奥って言ってたはず……。

今日はお昼にもう1回、更新します!

夜這い(笑)の結果が気になると思いますので……。


そういえば、「いいね」をたまに貰うのですが、今、一番「いいね」を貰っているのが『一緒に木登りをしましょう』です。

王子が骨折したのに……「いいね」……(笑)。がんばれ、王子!

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