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もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アリッサ6才

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気にしてもハゲるだけだしね

 ジョージーナ様とひとしきり喋ったあと、そっと会場を出た。

 他の人からも声を掛けられそうだったので、早めに撤退するのだ。私はお父さまと同じ紅い髪だから、壁の花をしてても誰かバレバレ。火龍公爵家と繋がりを持ちたい人がすぐに寄ってきてしまう。なので、兄さま達のそばにいなさいと言われていたんだけど……つまみ食いしにこそっと移動して、そのあとジョージーナ様と喋ってたせいですっかり離れちゃった。

 とりあえず別室に下がり、一息つく。だら~っと寛いでいたら、メアリーがひょこっと現れた

「あ、ここにおられたんですね。アルフレッド殿下がお嬢様に挨拶したいと」

「あ、アルも来たの?」

 そりゃ、そうかな?

 だってアルもアナベル姉さまとはパジャマパーティー仲間だもんね。そもそも貴族にとって10才の誕生日は特別みたいだし、王妃さまの代理で来たのかな。

「アリッサがいない!と、兄上がたが青くなっていたよ」

 アルが入ってくるなり、笑い含みに言った。

 あ、いつものアルだ。仲直り方法をあれこれ考えていたんだけど、もう大丈夫なのかしら。

「兄さまに黙って離れてしまったから……メアリー!もう部屋に下がるって兄さまに伝えといてくれる?」

「はい。……でも、リックを呼んできますから、お一人で部屋に戻らないでくださいね~」

「はーい」

 屋敷の移動でも1人はダメなの?最近、ほんと厳しい。

 私の不満そうな顔を見たからだろう。私の隣に腰掛けたアルは自身の背後を指した。

 そちらを見ると、ウィリアムがニコッと私に手を振った。

「僕も王城でずっとウィリアムが付いて回ってるよ。まあ、今日は人が多いから。誰か付いてもらっていた方がいい」

「王城でも?」

「そう。四六時中、あの顔を見てるとうんざりするけど」

 視界の端でウィリアムも黙って肩をすくめたのが見えた。こっちだってうんざりしていると言いたげだ。

 くすっと私が笑ったら、アルの眉が下がった。

「ああ、それでアリッサ。この間はちょっと態度悪くてゴメンね。今日はそれを謝りたくて」

「ん……それは、わたしが」

「アリッサか適当に謝るのは無し」

「え~……」

「そもそも、何に謝るつもりなのかな?」

 えーと、友達なのに関係ないって言ったから。

 ―――で、正解じゃないの?

 だけど、なんとなく不安なので素直に聞いてみることにした。

「………何に怒ってたか教えてくれる?」

「ふふ。ごめん、それは言えない」

 あらら……綺麗な笑顔で拒否されてしまった。

「わたしが友達なのに関係ないって言ったからだと思ったんだけど……」

「うん、ちょっと悲しいなぁと思ったけどね。でも、どちらかとえいば僕自身の問題が大きいんだ。だから、アリッサは気にしないで」

「そうなの?」

「うん」

 むう。

 どうやらこれは、詳しく言ってくれなさそうだな……。

 仕方ない、気にするなというなら、気にしないでおこう!

アリッサは引きずらない性格なので、気にしないでいいと言われたらさっさと忘れます~。


GW中も火木土の定期更新をします。次話から、オリバー兄さまと楽しい小旅行へ行ってきまーす♪

(別にGWだからというワケではないのですが)

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