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もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アルフレッド視点1

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二度目のパジャマパーティー

 ディナーでは、母上とコーデリア様のお喋りがすごかった。口を挟む隙もない。恐らく昼間もずっと話していただろうに、まだ止まらないとは感心する。口が疲れないんだろうか……。

 話の流れで(というより、母上は聞きたくて仕方なかったのだろう)、アリッサが水龍公爵家に泊まった件の詳細を聞いた。

 エリオットとクローディアの3人で寝たらしい。コーデリア様の目が尖り、母上も「まあっ!」と眉をひそめる。

 ……ここにウィリアムがいなくて良かった。あいつがいたら、「こっちは2人っきりですよね~」なんて要らないことを暴露したと思う。

 ───アリッサは一瞬、僕の方を見た。だが、すぐにコーデリア様を真っ直ぐ見据えて満面の笑みを浮かべる。

「お母さまが友達ならパジャマパーティーするものだっていいましたよね?だから今日は、アルとパジャマパーティーしようと思ったのに~」

 ───すごい。策士だ。

 この頃、アリッサの微妙な表情が読めるようになった気がする。こういう、無邪気さを装っているときは要注意だ……。


 結局、本当にアリッサとパジャマパーティーをすることになった。

 一応、侍女が部屋に控えるらしい。

 パジャマパーティーの会場は、天窓のある屋根裏部屋だ。昔の王女が作らせた部屋で、“星見部屋”と呼ばれている。

 天窓の下には、大きな寝台。ここに寝転がって星を眺めるのだ。

 アリッサは部屋に入るなり、勢いよく寝台に飛び込んだ。「うわ~、うわ~、すごい!」を連呼しながらゴロゴロと転がる。うーん、この保養地に来てから、アリッサがいつもより幼くなったような?それだけ僕に対して心を開いてくれている……のだと嬉しいけど。

 さて。

 僕はドキドキしながら、渡そうと用意していたアルカスターの守り刀を取り出した。楽しげに転がっているアリッサにそれを渡す。

 アリッサはすぐに起き上がり、首を傾げながら受け取ってくれた。丁寧に箱を開ける。

「これ……」

「気に入らないかな?」

 火龍公爵は、贈り物の色の意味をアリッサに教えただろうか?

 アリッサは魅入られたように、守り刀を見つめている。

 沈黙が不安になり始めた頃、アリッサは顔を上げてブンブンと首を振った。

「キレイな色で見惚れました。この色、すごく好きです!」

 !!

「青って幸せを運ぶ色って言うし……私もこの守り刀、ずっと身につけますね」

 ……アリッサはやっぱり贈り物の色の意味を知らないような気がする。火龍公爵、言ってないのか。ホッとしたような、残念なような。

 それでも、面と向かって僕の色が好きだって言われたら……勝手に顔が赤くなるのは仕方ないことだと思う……。

惚れてまうやろ~(古っ;笑)

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