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もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アルフレッド視点1

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マシューの応援は嬉しいけれど?

「最近、武芸に身を入れすぎではないですか?」

 訓練後に頭から水を被っていたら、ウィリアムが眉を下げてそんなことを言ってきた。

「そうか?僕はまだ全然未熟だが」

「殿下がそんなに剣技に長ける必要はないでしょう?今の勢いだと魔獣でも狩るのかと思いますよ」

 ……冗談で言ったのだろうが、外れていないのが怖い。

 僕は、火龍公爵と話した内容を母上やウィリアムには秘密にしている。僕が王位継承権を捨て、魔獣討伐隊に入りたいと言ったら反対されることが明白だからだ。特に魔獣討伐隊なんて、大怪我どころか死ぬ確率も高い部署だ。母上は絶対に許さないだろう。

 そういえば、母上もウィリアムもブランドンもヘザーも……僕が王位に着くことを願っているのだろうか?僕にその気がないので聞こうと考えたことはないけれど、ときどき、それっぽい空気を感じるときがある。シンシア第二夫人一派に対抗しようとすると、とても大変そうなのに……何故、そんなことを考えるのかな?

 そうそう、僕の剣技の腕が上がり始めたと聞いて、マーカスは対抗心を燃やしたようだ。最近、かなりハードな訓練をしていると聞いた。

 魔獣討伐隊の隊長をしていたグレアム・オズボーン侯爵に師事をお願いしたとも。グレアムに訓練をしてもらえるなら、僕もぜひ、受けたい。羨ましい。というか、あいつ、別にそこまで必死で腕を磨かなくてもいいだろうに。

 でもまあ、上手く便乗できれば僕も教えてもらえる可能性がある。ウィリアムやブランドンを誤魔化して、なんとか一緒に訓練できる理由を考えないと!


 マシューが守り刀を届けてくれた。

 ついでなので、母上が気に入ったジャムを幾つか追加注文する。母上はチーズも頼みたかったようだが、この暑い時期はどうしても輸送が大変らしく、秋以降になると言われた。どうやらカールトン商会とは別で手配をしてくれているようなので、あまり無理をしないでいいと言っておく。

「ところで、殿下」

 帰り際、マシューはこの上なく真剣な目になった。

「僕のような者が大変失礼とは重々承知しているのですが……僕は殿下を応援しています。微力なりとも力を尽くす所存ですので、遠慮なく使ってくださいね!」

 ???

 アリッサのことを言っている───と思うが、マシューの様子はただ事ではない。一体、何があったんだ?

マシュー:「……え?お嬢様から恐ろしい質問をされたからって訳じゃないですよ?前から、僕はアルフレッド殿下を応援しています!」

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