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もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アルフレッド視点1

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思わぬ友人ができた

 カールトン邸のお茶会は、非常に盛り上がったそうである。

 その日の夕、城内でたまたま会ったウィルソン侯爵が「火龍公爵家のアリッサ様は素晴らしいですな!」と熱く語って教えてくれたからだ。何やらアリッサ嬢考案のゲームがとても面白くて、発想力が優れているという話だ。

 僕は何故か自然と溜息が洩れた。

 カールトン商会で月一回の店員をしていることにより、彼女には多くのファンがいるそうだ。アリッサ嬢は、何か行動すれば呆れるほど簡単に注目を集めてしまう。

「殿下との婚約が決まっていなければ、愚息と是非、話を進めたいところですが……水龍公爵家のエリオット様とも親しくされていたようで、これはもう、我が家の出番はありませんな~」

 ハッハッハと笑って、侯爵は残念そうに去って行く。

 ……ふうん。アリッサ嬢は、もうエリオットと仲良くなったのか。


 いても立ってもいられなくて、翌日、アリッサ嬢に会いに行った。

 エリオットとどういう話をしたか聞きたかっただけなのだが……どうしてだろう、次のゲーム大会に僕も参加するという話になってしまった。

 いやいや、僕は別にエリオットとゲームをしたい訳じゃない!


 だけど、そこからさほど経たないうちに、本当にゲームお茶会に招かれた。しかも、そのことを隠して。

 ……こういうサプライズ、僕は決して好きじゃない。

 だけど、抗議しようとしたら、満面の笑顔で手を握られ、機会を逸してしまう。

 駄目だ、アリッサ嬢相手だと振り回されて、全然自分のペースが掴めない……。

 更に悔しいことに、アリッサ嬢考案のゲームは確かに面白かった。つい、ムキになって熱くなってしまうほど。

 そしてゲーム効果なのか、驚いたことにエリオットが帰り際にこんなことを言い出した。

「年の近い者と今まで遊んだことはなかったのですが……とても面白かったです。殿下ともこんなに話せるとは思わなかった。殿下……よろしければ、私と友人になって頂けませんか」

 ………………何故、アリッサ嬢ではなくエリオットと友人にならなければいけないんだ。

 だが、頬を赤らめ、期待に満ちた目で頼まれては断れない。エリオットは、アリッサ嬢とクローディア嬢の仲の良さを見て羨ましくなったらしい。

 分かった、今日から友人になろうと答えたら、本当に嬉しそうに微笑まれた。

 はあ、アリッサ嬢ともこんな簡単に友人になれたらなあ……。

アリッサとアルフレッドはまだ婚約も何もしていないんですが、周りが勝手に婚約が内定していると勘違いしています。

それを分かっていて否定しなかったアルフレッド……。

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