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木からおっこちた、前世の記憶が甦った

テンプレな異世界転生モノを書きたくなったので、のんびり書いていきます。

 木にのぼったら、おっこちた。

 あたまがごちんとなって、目のまえがまっくらになった。しぬ、ってこういうことなのかな……とおもってたら、ふしぎなせかいがみえた。


───あー、夏期講習だるーい!

───ねえ、ねえ、終わったらさ、かき氷食べに行こう!

───いいね、いいね!

 林立するビル、たくさんの人、行き交う車。交差点で騒ぐ女子高生。

 彼女たちは気付かない。左折するトラックに。

 そして、悲鳴、怒号……真っ赤な血…………。


 木登りから落ちて、私、アリッサ・カールトン(四才)は、突然前世を思い出した。

(え、あれが私の最期?)

 真っ青な空を見上げて、しばらく呆然とする。

 中学、高校と進学校で勉強漬けの毎日だった。大学生になったら、目一杯遊んでやるぞ~って思ってたのに。

 青春を味わう前に死んじゃうなんて。


 でもまあ、死んじゃったんだから、しょうがない。

 代わりに、今、前世を思い出せたってことは、きっと前世のセオリーに従って何かチートな能力を持っていて、今世は楽できるパターンに違いない。

 よし。

 まずは屋敷に戻って、色々確認しよう。


「お嬢様!どうされたのですか、大丈夫ですか?!」

 屋敷に戻ったら、侍女たちが大騒ぎだった。だけど、私は大丈夫と言い切って部屋に一人にしてもらう。

 フリルいっぱいのドレスは、ちょこっと破けたり土がついたりしている。ま、心配されて当然かも知れない。

 でも、木から落ちたといっても、30センチくらいだし、大したことないのよ。

 さあ、鏡、鏡!

 鏡に映る幼女は、なかなかの可愛らしさだった。だが。

 緩やかにウェーブを描く鮮やかな深紅の髪。

 印象的なつり上がり気味の金の瞳。

 ……うん、どちらかといえばこれは、立派な悪役じゃね?



 乙女ゲームの世界に転生ってゆーのは、よく(?)聞いた。ただ、私は乙女ゲームをしたことがない。母がゲーム類を禁止していたからだ。

 友達から借りたマンガから推測するしかないけど……私のこの見た目は、いわゆる悪役令嬢に該当しそうな気がする。自分で言うのもなんだけど、なかなかの美少女なのでモブではない……と思うなあ。

 で、悪役令嬢って、たいていは主人公をいじめて没落したり死んだりするんだったっけ?

 まいったなー、せっかく前世の記憶が甦ったのに、ゲームの内容については全然分からないよ。これから何が起こるか分からないから、事前対策の立てようがないじゃん。

 どうする?

 とりあえず、平民落ちしても生きていける手段の確保と、死ぬことに関わりそうな婚約の回避をなんとかすればいいかな?

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― 新着の感想 ―
[良い点] あとから読む予定なので、ひとまずブクマだけ、あまり無理せず頑張って下さい!
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