登場人物紹介4
市村響(20)
162cm54kg
やや長髪の黒髪。目は前髪で隠れ気味で、見るからに陰気な印象。ただ、不細工というわけではなくむしろちゃんとすればかなり整ったルックス。女顔であり、しかるべき服装としかるべき化粧をすれば女性に見間違われても全く不思議ではない。
西部開発の派遣社員。普段は雑用をしていることになっているが、実際は正社員から仕事を押しつけられている。事務処理能力はそれなりにあるので何とかしてしまっているが、本人はかなり不満を持っている。
性格はネガティブな典型的陰キャ。自分に自信が持てず、ややコミュ障気味。小柄でかつ引っ込み思案な性格の上に中途半端に勉強ができたため、小学校~中学校と陰湿ないじめの対象になる。高校に上がってからは空気のように気配を消し、ひたすら淡々と植物のように過ごすことを目指してきた。平穏に重きを置くという意味では町田と共通している。
引きこもりになりかけていた彼だったが、世間体に関わるという両親の主張で市会議員である叔父のコネで無理矢理派遣社員にさせられたという経緯がある。仕事は辞められるならすぐに辞めたいと考えている。
いわゆるオタクではあり、一通りはやりのアニメを見たりなろう小説を読んでいるのだが、自分自身に絵や文章を書く才能はないと諦めている。地頭自体は悪くはなく、出身高校は地元の準トップ公立ではあるのだが、大学受験をする気力はない。また、人には言えない秘密の趣味を持っているようだ。
ジュリ・オ・イルシア(?)
165cm53kg、???
金髪碧眼、髪は腰の手前まで伸びるほど長い。目鼻立ちは極めて整っているが、男とも女ともどちらとも言えそうな風貌。どちらにせよ「絶世の」という形容詞が付く。ノアやシェイダ、アムルなど美形揃いのイルシアだが、ジュリはその中でもさらに抜けている。人間離れした神々しさまで感じさせるほど。
服装は白地に複雑な文様の刺繍を施したローブ状のもので、身体をすっぽりと覆っている。これもジュリの性別がどちらなのかを判断しづらくしている理由。実際、性別は不明。
「御柱」と言われる存在で神族、イルシアの国家の象徴にしてトップ。ただ、その詳細は現時点では不明。年齢的には20歳の響よりやや若く見えるというが……?
6年前に先代の「御柱」が死亡して以来、ほぼずっと王宮内の一室に閉じ込められてきた。これは何が何でも万が一を防がねばならないとするゴイル、ノアの母親であるランカらの意向による。魔力結界で幾重にも防衛壁が張られ、王宮内からは決して出られないようにされてきた。「大転移」に伴い結界が弱まったことで、外に出られるようになったもよう。
「大転移」はランカの発案だったが反対も多かった。それを黙らせたのがジュリの一言であったのは間違いない。もっとも、大転移をジュリが望んだ理由は、行動と移動の自由を得たかったからという側面が強い。
食事をほぼ必要とせず、熱さや寒さもほぼ感じない。膨大な魔力を持ち、魔法使いとしての力量も計り知れない。知能も人間のそれとは比にならないと思われる。ただ平和主義者であり、他者を傷つけるようなことは決してしようとしない。聖杖ウィルコニアを起動できる唯一の人物でもある。
現状、謎の多い人物。本人の性格は天真爛漫であり、極めて温厚篤実ではあるようだが……




