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ド田舎無職の俺の近所に異世界の国が引っ越してきた件について  作者: 藤原湖南
第18話「日本国総理・大前芳樹とペルジュード隊員・ヴェスタ」
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登場人物紹介24

大前芳樹(63)

165cm71kg。白髪交じりの短めの黒髪に眼鏡をかけている。見た目は小太りの初老のおっさんであり、総理らしいオーラは皆無である。

日本国総理大臣。民自党最大派閥「大海会」の出身で三世議員。祖父・父と総理を歴任してきた「プリンス」であり、ほぼ血筋だけでこの地位まで上り詰めた。

先代の総理が汚職事件に絡んで辞任したことで、とりあえずクリーンで人当たりの良さそうな大前が総理に消去法的に選ばれた。ただ、温和ではあるが優柔不断、決断できない大前にとってこのご時世は手に余るものであり、「不動(無能)の大前」という異名は党内外に知られてしまっている。

政権の実権は副総理の浅尾が握っている。浅尾自身は国民の評価が二分されていること、及び自身の辞任理由となった舌禍問題が未だ尾を引いていることなどから総理に復帰するつもりはないが、大前の後任には自分の派閥からという野心は持っている。その意味で柳田の辞任が不可避となったのはかなり痛いようだ。

大前自身は極めて善良な人物。また実は事務処理能力には極めて長けており、官僚が持ってくる資料もすぐに理解できる。語学も堪能。ただ決断力が決定的に欠けているだけである。政治的なポリシーはそこまでなく、よく言えば穏健保守、悪く言えば事勿れ主義。

趣味は囲碁。アマ6段となかなかの腕前。


ヴェスタ・アルメディオ(25)

159cm48kg。金髪の小柄な男。やや童顔だが子供に見られることはほぼなく、最軽量級のボクサーのような印象。

ペルジュードの3席。帝国北部のアーユリスト領主の息子であり、ホビットとのハーフである。アーユリストは亜人が多く住む地域であり、独立を志向していた時期もあった。小規模な紛争を経て50年ほど前から帝国傘下に入り、一定の自治を与えられている。もっとも、ここ10年は帝国の支配が強まっており、ヴェスタがペルジュードに入ったのも一種の人身御供である。

ヴェスタ自身は快活な好男子。ただ自分の立場も辨えており、性格的に全くそりが合わないカシュガルやエオラとも表面上は上手く付き合っていた。無論、互いの本心はバレてはいたようであったが。

魔剣「クリスドゥリアン」の所持者。アーユリストに代々伝わる家宝であり、中にいる「ランダム」とはある程度意思疎通ができるもよう。「ランダム」が「ジェラード」に通じていたことから、一種のスパイ的な役割を果たしている。

能力は五感の強化。肉体強化だけでなく、視覚・聴覚・嗅覚など全ての感覚を常人より遥かに高められるため、シンプルではあるが極めて強力。芝公園にて町田たちを襲撃した際も、本気なら簡単にまとめて殺害できただろう。1対1ならノアより強く、「魔人化(vsカシュガル時)」したアムルよりは弱い程度。魔剣なしでこの強さなので、現在の作中では最上位の実力者である。

独身で彼女はいない。趣味は音楽鑑賞で、こちらの世界の音楽に早速興味を示している様子。

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