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ド田舎無職の俺の近所に異世界の国が引っ越してきた件について  作者: 藤原湖南
幕間5「派遣社員・市村響と御柱ジュリ・オ・イルシアその5」
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登場人物紹介20

「ブランド」


「生前」の姿は不明。声は低めの中年男性で、威圧的・高圧的な口調で話す。

グレイスワンダーに封じられている自称「シムルの真の支配者」。神族により封じられていたとのこと。おそらく完全に殺すことができなかったための措置と思われる。


彼らを封じた剣こそが「魔剣」であり、持ち主に京大な力をもたらすとされる。同時に持ち主の精神に働きかけるようで、「解放」のために精神操作を含めて色々なことをやらせようとするようだ。

このため、「魔剣」の持ち主は各国の重要人物、特に魔力が強く抵抗力もある、神族との繋がりが深い人物に委ねられている。少なくともかつてはそうだった。

現在はそのルールが緩んでいるようで、ペルジュードの面々は何かしらの魔剣を持っている。この背景に何があるのかは不明。


グレイスワンダーについては封印が解けかかっていたようで、これを回避するためにイルシアの先代御柱であるジル・オ・イルシアが当時の持ち主であったランカ・アルシエルにグレイスワンダーの破棄を命じた。

この決定にはランカも不服であったようだが、他に解決策なしということで、できるだけのリスクヘッジをした上で転移した先で親しくなった当時高校生の鈴木夫妻に託したという経緯がある。もっとも、その後の阪上の登場は全くの誤算であったわけだが。


「ブランド」自身はあくまで自分の解放さえなされればよく、持ち主の善悪は考慮しないという人物。力を善い方向に使おうが阪上のように邪悪な方法に使おうが、目的が一致している限りにおいては協力するというスタンス。実際、鈴木一家殺害においては「ブランド」の意思はほぼ介入していない。

その後の阪上が行った愛人たちに対する所業についても、別に乗り気であった訳ではないが消極的というほどでもない。

阪上については、「自らの欲に忠実で、目的に到達しかかったという意味で評価に値する」と考えていたほど。ただ、「基本的に身の程知らずで愚か」とは思っていたようだが。


「ブランド」自身の性格はかなり喋りたがりであり、高慢な印象も与える。ただ理不尽ではなく、存外に話は通じる。また、威圧しておきながら自分が危なくなると途端に折れたりする辺り、実はヘタレ。

なお、グレイスワンダーが折られても「ブランド」自身が消えるわけではない。力が弱まるだけである。

粉々にした場合に何が起こるかは不明だが、ジル・オ・イルシアがそうしなかったということには相応の理由があるようだ。

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