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~ 平凡 関羽 ~  作者: つくば太郎
第五章
73/84

平凡に死闘?

其の72






婆ちゃんに珍妙な二つ名が誕生していた頃、俺はセイシュウ城東門周辺の赤頭巾と死闘?を繰り広げていた。

婆ちゃんのように魔法で暗闇が照らされる事の無い戦場では、赤頭巾の兵達が倒されても、加速度的に混乱することも無い。

しかしながら、俺が槍を奮った先では、確実に数十人単位で肉塊へと変わり果てている。

万単位の赤頭巾の兵達を相手にすれば当然、四方八方から反撃もあるのだが、俺の【英雄変化】の効力によりほぼ無効化されダメージは皆無。

なので、赤頭巾の兵達をセイシュウ城から追い払う死闘と言うより…


作業?


苦行?


俺としては早く逃げ出してくれよと心から念じていた時に


『単騎掛けとはセイ州にも漢がおったか!いざ!尋常にetc…』


とか


『我こそは…』


等と勝負を挑んで来る者も居たが、もうそういうのは間に合っているので、サクっと倒して一刻も早く東門周辺から赤頭巾を一掃することだけを考えていた。




東門が見えて来る頃には、南門程ではないが城外の異変にセイシュウ城内でもようやく気付き始め、俺が東門前まで進んだ時に城門が開いた。

まさにセイ州兵と鉢合わせの格好だが


『我が名はカンウ!ユウ州からの援軍だ!』


俺が名乗ると


『『『『うぉぉぉぉ~!!』』』』


アッサリと信じたセイ州兵は雄叫びと供に最早逃げ腰となった赤頭巾の兵に向かって突進して行く。

あの勢いなら多少の反撃は食らったとしても城門付近の赤頭巾が押し返すことは無いだろう。


そこからは、城壁沿いに北門に向かって残り少ない敵を凪払いながら進むと、急に目の前が開けた。

どうやら、味方が劣勢だと気付いた敵は早々に逃げ出したらしい。

(どうせならもう少し早く逃げてくれたら楽だったのに…)等と考えていると


『遅かったのぉ』


馬上で余裕綽々のチョウ妃がリュウビと供に北門の方から現れる。


『そっちは魔法でこっちは手作業だから仕方ないだろ』


少し不適された口調で応えたが、そうだとしてもチョウ妃達の進軍速度は速すぎじゃないか?

不意にリュウビを見ると、なんともバツの悪そうな表情で俺を見る。


直感的にチョウ妃が何かやらかしたと思ったが、その「何か」が皆目見当が付かない。


すると、リュウビの後方の暗闇からゾロゾロと赤頭巾の兵達が姿を現し、俺が槍を構えると


『あぁ~こ奴らは投降兵じゃ』


等と明後日の方を視ながらチョウ妃が応える。


すると、その声に応じるように投降兵らしき集団は平伏し始め


『我等は炎魔(えんま)様に刃向かうつもりはございません。どうか命ばかりは…』


そんなセリフを口々に唱え始める。


なんとなく状況が見えてきた時、シュウソウからの念話が届く。


『北方より赤頭巾の兵がセイシュウ城方面に敗走中!』


どうやら今夜はまだ残業があるようだ。

サラリーマン時代の遠い記憶と共に、「ハァ」とため息が出た…

次回投稿予定【3月4日】

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