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~ 平凡 関羽 ~  作者: つくば太郎
第五章
70/84

平凡に人外の力

其の69






時は少し遡り…


日が暮れたセイシュウ城内ではセイ州候トウセイを前に文官、武官が揃って苦渋の表情をして軍議を開いていた。

10日前に敵の包囲を破り、各地に援軍の要請を出してはみたが、未だに援軍は無く、籠城を続けてはいるが、包囲する赤頭巾は日々到着する増援により当初の倍近くまで増えている。

当然、日々の戦闘で敵を倒してはいるが、味方の負傷者も多く、その上城内の一般人を含む兵糧を考えると楽観視は出来ない状況だ。


打開策としての援軍要請だったが、今の赤頭巾の兵力に対しての援軍ならば、最低2万は期待したいが、各地で赤頭巾との戦いが行われている現在、いったい何処にそんな都合の良い援軍があるのか誰もが分かっているからこそ苦渋の表情で集まっている。


その時


『このまま籠城を続けても我々はジリ貧です。どうか出撃の許可を』


将軍の1人が願い出るが


『出撃などしても無駄死にするだけです。今は援軍の到着まで辛抱するしかありますまい』


文官が反論する。


『しかし、その援軍が到着するまでの兵糧が…それに、このような籠城戦では攻め手の都合に合わせての戦になり、どうしても我々は日夜警戒するようになり、さすれば、兵達の気力が持たん!』

『今夜にでも撃って出てるのが上策じゃ!』


老将がまくし立てるが


『その結果、城内に敵の侵入を許してしまったら終わりなのですぞ!』


結論の出ない軍議の最中、突然、城の南で大きな火柱が上がり


『敵の夜襲か?』


慌てた若い将軍の1人が叫び、今にも飛び出す勢いだったが、火柱が城門とは違った位置だったことから少し冷静になり


『状況を確認して来ます』


そう言って南側の城門に向かって駆け出した。




◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆




城門に着くと楼閣に登り、目にした光景に唖然とする。


南側の城門前の赤頭巾を焼き尽くすが如く、何本も立ち上がる巨大な火柱と、その炎から逃れるべく逃げ惑う赤頭巾の兵達を凪払い進む一騎の騎馬の姿がそこにはあった。


赤頭巾を倒しているから味方。

そんな単純な考えでは理解出来ない圧倒的な暴力。

あの暴力がこちらに来ないと確証が持てる者が、この光景を目の当たりにして果たしているだろか?


神か悪魔の所業。


人外の力。


城壁の上で見ている全てのセイ州兵が動けない状況の中、城門前に駆け寄る一騎の騎馬。


そして


『我々はユウ州からの援軍です。セイシュウ城内の皆様。今が好機です!』


紅の鎧を身に纏いそう告げた戦乙女に、セイシュウ城から歓声があがる。


(あぁ~ 恐らく彼女らは我々の為に神々からの援軍であろう)


そんな妄想を抱いてしまうほど紅の戦乙女は神々しく映り、若き将軍は出撃の判断を忘れたことは、後の笑い話しとなった。

初めて投稿して1年半が経ちましたが、構想している全容からしたらまだ序盤も終わってない状況に我ながら呆れております(笑)


来年も同じようなペースかと思いますが、お付き合いくだされるなら幸いです。


どうか良い年をお迎えください。


次回投稿予定【1月15日】

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