表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
~ 平凡 関羽 ~  作者: つくば太郎
第一章
2/84

平凡に仙人!?

其の2






異世界…

なんか小説とかアニメとかで良くある設定だけど、あれってフィクションだよね…


異世界絶賛進行形!


しかもノンフィクション…


それがチョウお婆さんとの会話で得た情報だ。


チョウお婆さんに俺の状況をどうにか説明したところ、どうやら俺はこの世界に転生したらしい。

転生のきっかけは様々あるが、死んだりしなくても転生はあるとチョウお婆さんは言っていた。

ただ転生した場合、前の世界の記憶を持って産まれてくるか、前の世界での容姿と記憶のまま転生してくるかの2通りが普通らしく、俺のように容姿が変化しての転生は聞いた事が無いそうだ。


この世界で転生がポピュラーかと言えば、それは決して無い。

それじゃ何故そんな珍しい転生のことをチョウお婆さんが知っているかと言えば、どうやら「仙人」と呼ばれる方だと軽く自己紹介された。


仙人!?


仙人って爺さんが定番かと思っていたが、そもそも仙人になった人間が少ないのでわからないそうだ。

そりゃ仙人が結構居るなんて聞いたら有り難みも何も無い。

しかし、この世界に何人かの仙人は実在しているらしい。

チョウ仙人の師匠も仙人だったと教えてくれた。


それから、チョウ仙人は魔法が使える。

俺が助けてもらった雷の魔法【雷撃】や傷を治してもらった魔法【治癒光】等、色々あるそうだ。


さすがは異世界。


魔法を使える人間は導士と呼ばれ、魔力を身体の中で操って魔法を発動させる。

魔力自体は誰にでもあるらしいが、だからと言って誰でも魔法を使える訳では無く、導士の力量で魔法の威力も効果も違うと教えてくれた。


チョウ仙人は魔法の真髄を極め仙人になれたと本人は言ってたが、何故自分が仙人だと分かるか質問したところ


『千年以上は生きてるかの』


と言い切った。


そりゃ間違いなしに仙人だね。


あと、俺が襲われたサーベルタイガー(大)は「牙狼」と呼ばれる魔獣の一種だと教えてくれた。


魔獣…


異世界なら当たり前なのか…


それと、この世界には俺と同じ人間族の他に、俗に言うピクシーやエルフ、ドアーフ等と呼ばれる妖精族、人型で様々な特殊な力がある亜人族、身体の一部に獣の特徴があり身体能力が高い獣人族、長寿で魔法が使える魔人族などの人型種族が何種類か存在するらしい。


言葉は恐らく口の動きで日本語ではなさそうだが、何故か理解は出来る…

文字は流石に理解出来ないが、漢字によく似た文字で意味は漢字と同じのようだ。


不思議異世界絶賛進行中…


『はぁ』


平凡な日々が懐かしい…


それから今いる国が「ゴゥキン」と言って、皇帝が治める帝国。

他にも、王様が治める王国や、法公が治める法国、公皇が治める公国などの国がいくつかあり、他国との戦争もあるらしい。


国が変われば言葉も違うようだが、やっぱり理解は出来るらしい。

会話が成立するなら何故言葉の違いがわかるかと言えば、文字が全く違うとのことだ。


生活水準は魔法が使えるので前の世界とは比べ難いが、電気、上下水道は皆無に等しく、移動は馬か徒歩が基本。

但し、大都市は魔法で明かりや水道のようなモノも使えるらしく、移動も魔法を使えば空も飛べるし、離れた場所への瞬間移動も可能らしい。


そのような異世界情報をチョウ仙人に教えてもらった俺だが、中身は27歳でも見た目は5歳(推定)な俺が、1人で生きられるほど異世界は甘く無いとチョウ仙人は教えてくれた。


そこで俺はチョウ仙人の弟子となりこの異世界で生きて行けるように修行をしたいとお願いしたが、即刻却下された。

なんでも、俺には魔法の才能がないらしい…

魔法を極めて仙人になったチョウ仙人からしたら、魔法の才能が無い俺を弟子にしても教える事など無いのが理由だ。


ごもっともです。


だが、見た目5歳(推定)な俺をチョウ仙人は見放すことも出来ず、ある程度成長するまでは面倒をみてくれると言ってくれた。




◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆




『カン!薪を集めて来ておくれ』


『あぁ。わかったよ婆ちゃん』


『森の西側には危ないから行かないようにの』


『わかってるって』


チョウ仙人と出会って7年…

俺は中学1年(160cm)ぐらいに成長していた。

ちなみにチョウ仙人を第一印象で『小さい』と表現したのは、当時の俺(推定5歳児)からみても小さ(約100cm)かったからである。


チョウ仙人は俺を孫のように可愛いがってくれ、俺もチョウ仙人を『婆ちゃん』と呼んでいた。

ちなみに婆ちゃんが俺を呼ぶ『カン』とは本名の杉山幹(すぎやまみきお)の『幹』からである。


『まったく、いつまで俺をお子ちゃまだと思っているのかね?』


実際俺はこの7年間で成長していた。

魔法は相変わらずの才能な無さっぷりですが…

何もしていなかった訳ではない。


ゴゥキンの漢字モドキも少しは理解した。

会話は何故か通じるので俺は日本語のままだ。

婆ちゃんの知り合いに気功の達人がいて、その人に気功も教わっていた。

なんでも、高名な武人だったらしいが昔、婆ちゃんにフルボッコにされてからの知り合いらしい…

ちなみに


『仙人にはまだまだ修行が足りてない』


と婆ちゃんは言ってた。

自分だって千年生きてるから仙人みたいな事言ってるクセに。

仙人の試験が在るわけも無いので、どうやら人間の寿命が尽きたら仙人として不合格…的な?

前の世界でひたすらジムで体を鍛える人っていたけど、アレの究極版なのか?

いわゆる「ドM体質」でなきゃ無理だわな。


この気功だが俺には合っていた。


身体の中心に自分の気を集める基礎的な気功が出来るまでは少し苦労したが、それでも半年ほどで出来るようになっていた。


その後は、その集めた気を身体の色々な場所に移す修行を繰り返し、身体の硬化や発勁のような気弾も放てるようになり、今では身体に身に付けている物にも気を流せるまで上達していた。



俺は勝手知ったる我が家の如く森の奥へ走って行き薪を集め始めた時に異変に気付く。


『ん?鳥の鳴き声がしない?』


いつもならやかましいくらいに様々な鳥の鳴き声が聞こえる森だが、今日は何故かそれが無い。


それにいつもは感じる微かな他の動物達の気配すら感じられない。


慎重に周囲を観察すると異様な殺気が森の奥から近づいて来るのに気が付き、俺は本能的に

『ヤバッ』

と思い逃げようかとした時は既に手遅れだった。


俺の目前に現れたソレは正に恐怖そのものを具現化し、濃い紫色の人形にした異様さから思わず


『悪魔か』


と呟いた。


次回掲載予定 【6月5日】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ