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詩よりも「つぶやき」

墜落の時代

作者: 奥山まゆこ

絆で売っていたアイドルは

絆が壊れて解散する

手に職で売っていたアイドルは

手に唾つけて女子高生を追いかける

復活ストーリーで売っていたアイドルは

復活しかけた途端に足元の甘さをすくわれる


夢を追うたびに理想などないと分かる

完璧で絶対的な結果

完璧で絶対的な人格

完璧で絶対的な周囲

完璧で絶対的なファン

欠点ですら完璧で絶対的でなければならない

そうでないと許せない


他人の人生を追うたびに理想などないと分かる

ぼろぼろの結果

ぼろぼろの人格

ぼろぼろの周囲

ファンなどいないし

欠点は鼻について仕方がない

そうである人生が許せないのか


万人が評すれば

その人のことなど何も知らない他人のなかで

万人のもとに人生が墜落していく

他人の評価など

一片たりとも人生に貢献しないと知っていてなお

瞬間に墜落する


墜落する星を眺めながら

自分には無関係だとたかをくくり

ある日不意に

自らの人生に墜落の影を見るのだ


人が墜落していく時代だ

だから私たちは夢を次々に追い

次々に追い落とすのだ



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