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この身は露と消えても……とある転生者たちの戦争準備《ノスタルジー》  作者: 有坂総一郎
皇紀2586年(1926年)

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対支那経済支配戦略構想<7>


皇紀2586年(1926年)1月5日 帝都東京 有坂邸


「彼らの好物はこの世界でも変わらんでしょう。阿片です。そして、彼らには前世同様に我々の傀儡として働いてもらいますよ」


 有坂総一郎はそう言い放つ。


 彼の頭の中にある構想の一端……いや、総一郎の陰に潜む悪魔の企みとでも形容すべきか……大日本帝国がこれから行うであろう暗黒面の所業の罪を被るべき存在、そして支那大陸を蝕む表向きの存在に仕立て上げようというものである。


「あの方は前世同様に我が帝国が擁立すれば陛下に忠誠を誓うでしょう。表向き対等な関係であっても、実際は臣下同然だったあの方は前世同様に最期まで我が帝国と命運を共にする。であれば、やはり、それ相応に扱って祭り上げ、彼の自尊心をくすぐるべきです」


 総一郎の言葉に東條は言葉を選びつつ口を開く。


「貴様の言うことは……肯定は出来ないが、だが……」


「ええ、肯定していただく必要はありません。建前が大事ですから、あくまでも、満州国は清朝再興という前世のソレでやって頂くことになります。そして、一部の軍閥の討伐は清朝からの要望という形を取って頂く。その前に大連にでも亡命政権を作っておいて、張作霖爆殺や満州事変を起こすという流れで……そして北支は満州国の保護国という扱いで」


 総一郎の企みは帝国陸海軍が手を下しつつも主犯を清朝に押し付けることで、この世界でのシベリア出兵同様の形で収拾させる方針であると言ってよかった。


「では、貴様の腹の内は聞かなかったことにするぞ」

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